■実質2024年相場入りで押し目買い意欲は強い
■DCM、24/2上方修正 純利益225億円←187億円
■前場の注目材料:レスターHD、物流効率化へ半導体倉庫を集約、3PL活用、24年問題に対応
■実質2024年相場入りで押し目買い意欲は強い
28日の日本株市場は、やや利食い優勢ながら底堅さが意識されやすいだろう。27日の米国市場は、NYダウが111ドル高、ナスダックは24ポイント高だった。NYダウは過去最高値を更新した。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げを織り込み、長期金利が大幅に低下するなど、金利先安観からハイテクが買われた。市場参加者が限られ、高値警戒感から売り買いが交錯する場面もみられたが、終盤にかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の33450円、円相場は1ドル141円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は4日続伸で一時33700円台を回復したこともあり、利食いが入りやすいところでもあろう。ただし、NYダウが過去最高値を更新するなど先高観は強く、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。そのため、利食い優勢ながらも底堅さが意識されやすいと考えられ、バブル崩壊後の高値更新を意識したセンチメントは継続しよう。
足もとでは東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が堅調な値動きを見せており、AI向け半導体の需要拡大が見込まれるなか、半導体株への買い意欲は強そうだ。また、地政学リスクの高まりから昨日は海運株が買い戻される流れとなった。配当志向の物色も意識されやすいなか、買いが継続するかが注目されるところである。一方で、FRBによる利下げ観測が強まるなか、円相場は1ドル141円台と円高に振れて推移しており、トヨタ<7203>など輸出関連の一角などは利益確定の流れが優勢となりやすい。
そのほか、昨日はグロース250指数が2.5%の上昇を見せた。依然として年初の水準を下回っており、出遅れ感が目立つ。市場参加者が限られるなかであり、荒い値動きが警戒されやすいところではあるものの、出遅れ修正を意識した個人主体の中小型株物色が活発化する可能性がありそうだ。実質2024年相場入りとなり、新NISAによる需給期待も底堅さにつながりそうである。
■DCM、24/2上方修正 純利益225億円←187億円
DCM<3050>は2024年2月期業績予想の修正を発表。純利益を187億円から225億円に上方修正した。ケーヨー<8168>へのTOBにおける株式の段階取得にともなう差益76億円を特別利益として計上した。営業利益は310億円から290億円に下方修正し、一転減益となる。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(33681.24、+375.39)
・NYダウは上昇(37656.52、+111.19)
・ナスダック総合指数は上昇(15099.18、+24.60)
・SOX指数は上昇(4214.59、+7.14)
・VIX指数は低下(12.43、-0.56)
・米長期金利は低下
・米国のインフレ沈静化観測
・レスターHD<3156>物流効率化へ半導体倉庫を集約、3PL活用、24年問題に対応
・島津製作所<7701>京大iPS細胞研などと連携、肝硬変への細胞療法開発
・三菱ガス<4182>デンマークのAPモラー・マースクなどと、脱炭素で連携
・三井物産<8031>インド電動バス製造に出資
・アイシン<7259>東大と、高性能「固体冷媒」開発、温室ガス対策
・リケンNPR<6209>シンワバネス買収、工業用ヒーター拡充
・日本精工<6471>中国でR&D拡充、EV向け軸受攻勢
・JUKI<6440>古着に付加価値、アップサイクルイベント開始
・SCREEN<7735>社長・広江敏朗氏、パッケージなど新規注力
・NEC<6701>アサヒ飲料と収益戦略立案をAIで高度化、専門家同等の需要予測精度
・AGC<5201>医薬製造受託で攻勢、日米欧3極連携で成長
・岩谷産業<8088>PET樹脂容器の温室ガス可視化、データ実証
・戸田建設<1860>ドローンがトンネル内障害物回避、実証
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 11月鉱工業生産速報値(前月比予想:-1.6%、10月:+1.3%)
<海外>
・特になし <ST>
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