東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄数が1400を超え、全体の9割を占めた。セクター別では、33業種すべてが上昇し、銀行、情報通信、電気機器、ゴム製品、証券商品先物の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>が堅調で、この4銘柄で日経平均株価を約860円超押し上げた。半面、ベイカレント<6532>、良品計画<7453>、信越化<4063>、住友鉱<5713>が軟化した。
自民党と日本維新の会の連立協議が進展し、高市総裁が21日に首相指名される見通しが強まったため、高市首相誕生を歓迎する形でほほ全面高の様相となった。また、前週末の米国市場では、地銀のフィフス・サード・バンコープが市場予想を上回る決算を発表し、地銀の信用不安への警戒感が後退したほか、トランプ米大統領が対中追加関税について、これまでの強硬姿勢を修正したことも投資マインドの好転につながった。さらに、円相場は一時1ドル=151円台へと円安傾向が強まったことも材料視された。
21日の首班指名選挙で高市氏が正式に首相に選出されれば、これまでの「高市トレード」から「サナエノミクス2.0」への期待に変わり、日経平均株価は5万円の大台を目指す動きになると先高期待が高まっている。ガソリン税の暫定税率廃止や所得税の課税最低限の引き上げなど経済対策が速やかにどの程度実現するのか確認するフェーズに移行すると思われるだけに、高市政権発足後の政局運営にも引き続き投資家の関心が集まることになりそうだ。
<CS>
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