■株式見通し:あっさり25日線を下回るとセンチメントに変化
■前場の注目材料:東製鉄、3Q営業利益28.7%増、コンセンサス上回る
■日産自<7201>中国CATLからEV用電池、来年度、新型車に搭載
■あっさり25日線を下回るとセンチメントに変化
22日の日本株市場は、米国市場の下落影響から、神経質な相場展開になりそうだ。祝日明け21日の米国市場では、NYダウが152ドル安となった。米ワシントン州の男性が新型コロナウィルスによる肺炎に感染していることが、関係筋の話で分かったと伝えられる中、感染拡大への懸念からリスクオフの流れとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の23755円。円相場は1ドル109円80銭台とやや円高に振れて推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行の相場展開となり、テクニカル的には前日の下げによって25日線に接近しており、同線での攻防が意識されやすい。ギャップスタートであっさり25日線を下回って始まるようだと、心理的にも様子見ムードが強まりやすくなるだろう。昨日は参加者が限られていることもあり、東証1部の出来高は連日で10億株を下回る薄商いであり、その中で先物主導によって下押した格好であった。騰落銘柄が拮抗している状況から、指数インパクトの大きい値がさ株の一角に仕掛け的な売りが出された格好とみられる。
先物市場では米系証券経由による225先物への断続的な売りが観測されていたが、下げが強まった時点では明確なネガティブニュース等もなかったこともあり、純粋なリスクオフの流れといった見方がされていた。新型コロナウィルスに関する報道から神経質になりやすいところであり、特に米国で感染者が出たことで、よりリスクオフに向かわせる可能性がありそうだ。そのため、現在の参加者が限られる中では、先物主導による仕掛け的な売買に注意しておきたい。日経平均が昨年来高値水準で鈍い動きをみせていたこともあって、売り方にとっては仕掛けやすいタイミングでもある。
一方で、米通商代表部(USTR)は21日、中国との貿易交渉を巡る「第1段階の合意」が2月14日に発効すると正式に明らかにした。制裁関税を緩和するのは2018年7月に貿易戦争が始まってから初めての取り組みとなる。また、トランプ米大統領は、ダボス会議の冒頭で演説し、米国経済の力強さや米中貿易の「第1段階」合意といった功績を自賛している。米景気回復を訴えていることもあり、大きく売り込む流れにもなりづらい。
また、決算発表が今後本格化することもあり、仕掛け的な売買としても短期的なスタンスが中心とも考えられる。物色については、新型コロナウィルスに関する材料株に資金が集中しやすいと考えられるが、こちらもスタンスとしては短期値幅取りといったところである。
■東製鉄、3Q営業利益28.7%増、コンセンサス上回る
東製鉄<5423>が発表した第3四半期決算は、営業利益が前年同期比28.7%増の143.48億円だった。コンセンサス(130億円程度)を上回る進捗。原料となる鉄スクラップの価格が想定を大幅に下回り、採算の改善に寄与した。今後の鋼材需要については、首都圏では再開発など建設分野が堅調。
■前場の注目材料
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待
・日産自<7201>中国CATLからEV用電池、来年度、新型車に搭載
・いすゞ<7202>UDと車台共通化へ、片山社長「合理化したい」
・松風<7979>ベトナムに歯科材工場、21年から生産
・豊田通商<8015>アフリカで「地産地乗」、ノックダウン生産、ガーナ・コートジも視野
・伊藤忠<8001>全ゲノム解析事業を手がけるアイラックと提携
・タチエス<7239>新車シートに協働ロボ導入、生産コスト3割減
・ヤマハ発<7272>東京ロボと提携、量産型協働ロボ開発
・ロジスネクス<7105>スペイン工場を電動フォーク拠点に
・津田駒<6217>工場の公開対象拡大、自動化提案を強化
・デンカ<4061>窒化ケイ素基板にAI検査導入、大牟田工場で効率3倍
・パナソニック<6752>認知障害を早期発見、国循と共同研究
・三菱ケミHD<4188>独社を買収、日米欧で炭素繊維プリプレグの生産体制確立
・日鉄物産<9810>全従業員にテレワーク、通勤時間削減、業務効率高める
・ロート製薬<4527>三重にスマート工場、IoT・AI活用
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・月例経済報告
<海外>
・特になし <ST>
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