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2025/01/16 - 大日印(7912) の関連ニュース。世界的に権威のある論文誌「Journal of SID」に掲載大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、低消費電力で鮮やかな画面を実現するミニLED(発光ダイオード)のバックライト向け光拡散フィルムを開発しました。本フィルムは、従来のミニLEDディスプレイ等で使われる拡散板を使わずに、同等の輝度とLEDの素子(ドット)の映り込みを抑えることが可能で、ディスプレイの厚みや重量の低減につながります。なお、本フィルムに関して、ディスプレイ関連で世界的に権威のある論文誌「Journal of the Society for Information Display(Jou

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ミニLEDディスプレイ向けにLED素子の映り込みを抑える光拡散フィルムを開発

配信元:PR TIMES
投稿:2025/01/16 13:48
世界的に権威のある論文誌「Journal of SID」に掲載

大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、低消費電力で鮮やかな画面を実現するミニLED(発光ダイオード)のバックライト向け光拡散フィルムを開発しました。本フィルムは、従来のミニLEDディスプレイ等で使われる拡散板を使わずに、同等の輝度とLEDの素子(ドット)の映り込みを抑えることが可能で、ディスプレイの厚みや重量の低減につながります。
なお、本フィルムに関して、ディスプレイ関連で世界的に権威のある論文誌「Journal of the Society for Information Display(Journal of SID)」のWebサイト「Best of IDW2023」にSPECIAL SECTION PAPERとして招待論文が掲載されました。

光拡散フィルム

光拡散フィルムでドットの映り込みの低減

【開発の背景】
近年、液晶や有機EL(OLED)に続く次世代ディスプレイとして、ミニLEDやマイクロLEDが注目されています。ミニLEDは、直径100~300μm(1μm=0.001mm)ほどのLEDが高密度にパネル基盤に実装されたもので、高い輝度による鮮やかな画質と低消費電力性能が特長です。これらのディスプレイは、一部のテレビやPCなどで利用が始まっており、今後小型電子デバイスにも利用が拡がるなど、世界的に市場拡大が見込まれています*1。一方でミニLEDは、パネル基盤に高密度に配置したLEDの素子(ドット)が、人の目では見えやすいため、拡散板や特殊な印刷パターンを活用して映り込みを減らしていました。その際、厚みのある拡散板を使用すると光の透過率が低く、消費電力量が増えるという課題もありました。
こうした課題に対し、DNPの光拡散フィルムは、拡散板などがなくてもドットの映り込みを低減でき、輝度を落とすことなく、ディスプレイの薄型化や消費電力低減に貢献します。

【開発したフィルムの特長】
- 本フィルムは、特定の光の波長を透過・反射をする誘電体多層膜と光を屈折させる超微細なプリズム(三角の凸部分)の賦形で構成されています。
- LEDの真上に出た光は、ドットの映り込みにつながります。本フィルムの誘電体多層膜で、直線の光は透過させず、設計された入射角度の光だけを透過させることで、ドットの映り込みを低減します。
- マイクロプリズムは、LEDの光の方向を制御し、左右に光を拡散させます。光の拡散によって明るさを均一化することで、ドットの映り込みが低減し、光の利用効率も高まります。
- 本フィルムの厚さは50μmで、通常の拡散板と比較して約40分の1の薄さです(DNP調べ)。これによりディスプレイの薄型化につながるほか、製造工程が簡素化され、生産コストの低減も期待されます。モバイル端末など小さな画面にも展開できます。


光拡散フィルムとLEDの光の拡散のイメージ


拡散板と光拡散フィルムの比較イメージ

■Journal of SIDの論文について
○タイトル:Alignment-free diffuser film composed of a multilayer dielectric and a microprism layer for mini-LED backlights
○著者:Marii Nishikawa, Yukio Taniguchi, Masahiro Goto, Yasuyuki Ohyagi, Yoshihiro Kanai, Masayuki Sekido, Hirotsugu Yamamoto (本研究論文は国立大学法人宇都宮大学との共著です。)
○URL : https://sid.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jsid.2021

【今後の展開】
DNPは、ミニLED向けに本フィルムを提供するほか、今後拡大が見込まれるマイクロLEDなどの次世代ディスプレイに向けて本フィルムの技術の展開を目指します。
また、今回の招待論文の続編として、フィルムの層構成などについて、2025年1月25日から米国・サンフランシスコで開催する「SPIE Photonics West」で発表する予定です。

*1 (株)矢野経済研究所 「マイクロLED及びミニLEDディスプレイ世界市場に関する調査(2024年)」2024年5月22日発表
※記載された内容などは発表日現在のものです。今後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
配信元: PR TIMES

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