東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が全体の6割近くを占めた。セクター別では、電気機器、その他製品、倉庫運輸など10業種が上昇。一方、電気ガス、ゴム製品、海運、鉄鋼など22業種が下落し、水産農林は変わらず。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、TDK<6762>、コナミG<9766>が堅調だった半面、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ニトリHD<9843>が軟調だった。
前日の米国市場は利下げペースが緩やかになるとの見方から長期金利が上昇したことが重荷となり、ハイテク株を中心に売られた。東京市場も朝方は売り先行で始まり、心理的な節目の38000円台を割り込んで始まると、下げ幅は一時400円に迫った。ただ、米国市場の取引終了後に決算を発表したテスラが時間外取引で急伸していることから、投資家心理が改善し押し目を拾う動きにつながった。政治不安から足もとで売り仕掛け的な動きも強まっていたこともあり、短期筋による買い戻しの動きも入ったと考えられえる。そのため、日経平均はプラスに転じたものの、国内での重要イベント前に積極的に上値を買い上がる雰囲気にもつながらず、後場はこう着感が強まっていた。
衆院選後の政局運営に対する先行き不透明感が強いだけに、動くに動けないのが現状だろう。そのなかで、前日に決算を発表し、市場予想を上回る良好な内容だったニデック<6594>や業績予想の大幅な上方修正を発表したバンナムHD<7832>などが買われており、目先は森より木を見る展開が続くことになりそうだ。
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