1. 事業概要
インクジェット技術は販売促進用広告分野の拡大を起点に、内装インテリア分野、3Dプリントによるテストマーケティング分野、高耐久・高品質な産業用プリントなど、年々活用の幅が拡大している。そのなかでビーアンドピー<7804>は、顧客からの受注に基づき業務用の大判インクジェットプリンターを使用し、プリント・加工・納品までを一貫して行うインクジェットプリント事業を主力事業として展開している。そのほか、インクジェットプリントサービスで得た知見や営業力を活用し、新規事業としてデジタルサイネージ、プリントソリューション、オーダーグッズ制作などのサービスも提供している。
同社は2023年10月期から従来のインクジェットプリント事業、デジタルサイネージ事業、デジタルプロモーション事業の3区分をセールスプロモーション事業とウェブプロモーション事業の2区分に再編した。取引先のニーズに対して複数の商材、ソリューションをワンストップで提案することが狙いである。従来のインクジェットプリント事業とデジタルサイネージ事業はセールスプロモーション事業に統合した。それに伴い、営業体制を商品別から顧客対応型に変更した。具体的には、インクジェットプリントの販促広告商品やデジタルサイネージを取り扱うセールスプロモーション部門、少品種多量生産型の案件を取り扱う中量・大量産印刷部門、新規事業のオーダーグッズ制作部門という3つの販売体制とした。また、ウェブプロモーション事業は、従来のデジタルプロモーション事業と自社ECサイトの運営を統合した。事業区分再編によって、「リアル領域」と「デジタル領域」の融合をさらに加速し、顧客の販売促進・マーケティングをトータルでサポートするという同社の強みに磨きがかかった。
また、2024年10月期よりデジタルサイネージをデジタルクリエイトに名称変更し、販促活動をDXするためのデモ用動画やARの作成をラインナップに追加した。オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、オンデマンド印刷などの少品種多量生産型も扱う中量・大量生産印刷部門はプリントソリューション部門とした。さらに、2025年10月期よりウェブプロモーション事業を、ECサイト「インクイット」の運営を行うEC販売部門と、同社が得意とする対面営業につなげるためのWebランディングページ作成など同社自身のWeb集客活動(インサイドセールス)を行うマーケティング部門に分割し、EC販売部門はセールスプロモーション事業へ移し、マーケティング部門は独立部門として営業部門と連携しながら顧客開拓を推進する組織・体制に移行した。
(1) セールスプロモーション事業
a) インクジェットプリントとプリントソリューション
主たる事業は、広告代理店、広告制作会社、印刷会社、デザイン会社等から発注される「販売促進用広告物の制作」及びゲーム機メーカーが取り扱うプリントシール機の外装やカーテン、並びにインテリアメーカーやインテリア専門商社が取り扱う、内装壁紙や床材等の「生活資材・製品制作」である。短期間・高品質での納品を実現するために「業界最多クラス100台以上のプリンター・加工機を保有することによる生産力」「都心の利点を生かした機動力」「多様な案件を一元管理する統制力」「緊急案件に即時対応する瞬発力」「あらゆる課題に最適提案をする解決力」「業界の技術革新を常にリードする創造力」の6つの強みを有している。
さらに2023年10月期からオフセット印刷、シルクスクリーン印刷、オンデマンド印刷などの少品種多量生産型の案件も取り扱う中量・大量生産印刷部門(現 プリントソリューション部門)の体制を整備した。新たに設備投資をせず、オフセット印刷などの生産能力を持つ協業先との連携体制を構築することによって、受注案件の幅を拡げている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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