■株式見通し:個別では次第に底堅さからの反発を狙った動きに期待
■東北新社、22/3上方修正 営業利益41.35億円←30.48億円
■前場の注目材料:王子HD、ブラックペレットに燃料転換、脱炭素で導入検討
■個別では次第に底堅さからの反発を狙った動きに期待
20日の日本株市場は、前日の大幅な下落に対する自律反発が意識されるものの、次第にこう着感が強まりやすいだろう。19日の米国市場はNYダウが236ドル安だった。冴えない企業決算に失望感が広がったほか、最新の地区連銀製造業景況指数や雇用、住宅関連指標が軒並み予想を下回り景気後退入り懸念が一段と強まり投資家心理が悪化した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの26370円。円相場は1ドル127円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から小動きで始まりそうである。日経平均は前日に500円を超える下落だったこともあり、いったんは自律反発の動きが先行する可能性がありそうだ。また、米国では小売りの弱い決算が相次いでいるものの、ウォルマートやターゲットの決算を経て慎重姿勢であったほか、シスコシステムズの急落については昨日の時点で織り込まれていると考えられる。SOX指数は下落したものの、構成銘柄は高安まちまちで、前日に売られたエヌビディアは反発を見せていた。
また、VIX指数は再び30を下回ってきており、リスク回避姿勢は和らぐ格好だ。明確な底入れは確認できず、しばらくは荒い値動きが続く可能性はあるものの、押し目を拾う動きは見られている。日経225先物はナイトセッションで一時26080円まで売られる局面が見られたものの26000円は割り込まず、その後26500円を上回るリバウンドの動きもあった。そのため荒い値動きは警戒しつつも、26000円に接近する局面では押し目狙いの動きを想定しておきたいところだろう。
物色としてはインデックスに絡んだ商いに振らされやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などは、いったん自律反発を意識しておきたい。また、東エレク<8035>など半導体株の底堅さが見られるようだと、リバウンド狙いの動きも入りやすいと考えられる。そのほか、不安定な動きではあるが、中小型株など売り込まれていた銘柄に対する底入れからの修正リバウンドの動きも見られてきた。マザーズ指数の調整トレンドは継続しているものの、個別では次第に底堅さからの反発を狙った動きに期待したい。
■東北新社、22/3上方修正 営業利益41.35億円←30.48億円
東北新社<2329>は2022年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は30.48億円から41.35億円に上方修正した。音響字幕制作における受注が堅調に推移し、デジタルプロダクション・テレビ配給・ライツの各部門の業績が好調で予想を上回る増益となる。
■前場の注目材料
・シカゴ日経先物は横ばい(26370、大阪比±0)
・VIX指数は低下(29.35、-1.61)
・米原油先物は上昇(109.89、+2.85)
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・コロナ流行下の経済活動正常化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・王子HD<3861>ブラックペレットに燃料転換、脱炭素で導入検討
・UBE<4208>新中計、当期益330億円、24年度最高益目指す
・キヤノン<7751>EU制裁金訴訟で敗訴、16年の東芝子会社買収巡り
・双日<2768>植物肉の採用100社、来春めど拡販
・三井物産<8031>豪社株を取得、CO2相殺権創出・販売
・ジャノメ<6445>3カ年中計、売上高480億円、家庭向けインド開拓
・ローム<6963>業界最小クラスのワンチップ型電源IC、車載カメラ向け
・日立金属<5486>リチウム電池向け正極材技術開発、生産時の環境負荷低減
・AGC<5201>バイオ医薬10%増強、米子会社に製造設備新設
・小野薬<4528>台湾で「オプジーボ」の追加承認取得、腎細胞がん併用療法
・住友化学<4005>染料事業から撤退、来年3月に大阪工場の製造停止
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 4月全国消費者物価指数(生鮮品除く)(前年比予想:+2.0%、3月:+0.8%)
<海外>
・07:45 NZ・4月貿易収支(3月:-3.92億NZドル)
・10:15 中・1年物ローンプライムレート発表 <ST>
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