2. 財務状況
2023年9月期末の財務状況を見ると、流動資産は30,167百万円(前期末比1,478百万円減)となった。主要科目では現金及び預金1,949百万円減、受取手形・完成工事未収入金等346百万円増、未成工事支出金25百万円減となった。固定資産は13,835百万円(同2,840百万円増)となったが、内訳は有形固定資産が6,606百万円(同7百万円増)、無形固定資産217百万円(同70百万円減、内のれんが45百万円減)、投資その他の資産7,010百万円(同2,904百万円増)となった。この結果、資産合計は44,002百万円(同1,362百万円増)となった。
流動負債は18,271百万円(前期末比402百万円増)となった。主要科目では支払手形・工事未払金等の増加67百万円、短期借入金の減少136百万円、その他流動負債の増加728百万円である。固定負債は1,551百万円(同10百万円減)となったが、主に長期借入金の減少62百万円による。この結果、負債合計は19,823百万円(同392百万円増)となった。純資産合計は24,179百万円(同970百万円増)となったが、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加707百万円によるものである。
2023年9月期末現在で、現金及び預金10,246百万円に対して長短合わせた借入金は462百万円にとどまり、手元のネットキャッシュ(現金及び預金-長期・短期借入金)は9,786百万円と豊富である。これらのことから、財務基盤は強固と言える。
3. キャッシュ・フローの状況
2023年9月期のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは1,677百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益の計上2,049百万円、棚卸資産の減少224百万円、仕入債務の増加77百万円で、主な支出は売上債権の増加500百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは2,876百万円の支出となった。主な支出は有形固定資産の取得83百万円、投資有価証券の取得706百万円、非連結子会社株式の取得1,638百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは811百万円の支出となった。主な支出は長短借入金の返済228百万円、配当金の支払額563百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は前期末比1,947百万円減少し、期末残高は10,166百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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