東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1400を超え、全体の8割近くを占めた。セクター別では、空運、その他金融、陸運の3業種を除く30業種が上昇し、海運、鉱業、保険、不動産、化学の上昇が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>の2銘柄で日経平均を約110円押し上げたほか、アドバンテス<6857>、ヤマハ発<7272>、KDDI<9433>、ソニーG<6758>が堅調だった。半面、NTTデータ<9613>、ファーストリテ<9983>、コナミG<9766>が軟化した。
前日の米国市場ではSOX指数が2%超の上昇となったことから、半導体関連株など値がさ株に値を上げる銘柄が目立ったほか、投資企業の株式含み益増大への思惑からソフトバンクGも上伸したことも投資マインドの改善に寄与したとみられる。また、米中間選挙でのねじれへの思惑から短期筋による先回り的な先物買いも加わり、日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。これまで上値抵抗帯と考えられていた75日線水準をあっさりと上抜けたことも指数上昇に弾みが付いたようだ。
投資家心理が改善し、28000円間近に迫った。米中間選挙の結果だけでなく、米国の利上げペースが鈍化するのではないかとの思惑も支えているとみられる。また、関係者からは米国市場は中間選挙後に年末年始高に向かうアノマリー(経験則)があり、戦後から昨年まで、大統領任期の3年目のパフォーマンスが最も高く、来年の米国株高への思惑も東京市場にフォローの風になっているようだ。一方で、中間選挙後の10日には米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、物価の高止まりが確認されれば、米国の積極的な金融引き締めが継続されるとの思惑から米国市場の下落圧力が再び強まる可能性も捨てきれない。
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