東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、海運、医薬品、電気ガス、輸送用機器、精密機器の5業種を除く28業種が上昇し、石油石炭、非鉄金属、繊維製品、サービス、鉱業の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、アドバンテス<6857>が堅調だった半面、中外薬<4519>、スズキ<7269>、第一三共<4568>、オムロン<6645>が軟化した。
20日の時間外取引で下落したエヌビディアが21日の通常取引では上昇したことが投資マインドの好転につながり、東エレクやアドバンテスなど半導体関連株への押し目買いにつながった。また、新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、米国景気の堅調さ示されるなか、前日の米国主要株価指数が上昇したことも安心感につながった。さらに、投資ファンドの株式保有などが判明した帝人<3401>やSWCC<5805>、ウクライナ情勢への懸念から原油市況が上昇していることから、石油株にも投資資金が向かうなど個別材料株も賑わっていた。
日経平均は反発したものの、75日線(37900円程度)水準を下値に、200日線(38500円程度)を上値にしたレンジ内の動きにとどまっている。足元では、次期トランプ政権の関税引き上げ政策への警戒感、日本企業の業績伸び悩み懸念、ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりなど見極め材料が山積していることが主な要因と言えるだろう。目先的にはロシア・ウクライナ情勢で、今週末に一段と戦闘状態が激化するのかどうかなどを見極める必要がある。一方、米国では来週26日に11月のコンファレンスボードによる消費者信頼感指数、27日には10月の個人消費支出(PCE)デフレーターなどの経済指標の発表が予定されており、米国市場の動きをにらみながらの展開に変化はなさそうだ。
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