チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
ケーヒン <7251> 【 2+→2+】
「2桁営業減益を計画も高水準の成長費用や円高の影響が大きく懸念は低い」
18/3期の営業利益は前期比23.3%増となり過去最高となった。北米で四輪車製品販売が減少も、日本と中国での電動車用製品を含む四輪車製品の販売増加とアジアでの二輪車製品販売増加などにより売上収益が過去最高となり増収や合理化効果などで減価償却費や研究開発費増加を吸収した。19/3期は2桁減益を計画、高水準の開発費や投資を想定。
予想ROE:5.5% PBR:0.9倍、来期予想PER:12.9倍、来期予想EPS成長率:14%株価(6/22終値):2,217円
Fモデルによる理論株価:2,709円(6月18日by高田悟)
椿本チエイン <6371> 【 2+→2+】
「19/3期は販売面堅調も自動車部品での投資先行継続から微増益を計画」
18/3期が営業微減益となり19/3期は営業微増益に止まる見通し。業績は実績、見通しとも伸び悩むが主因は受注見通し堅調な主力の自動車部品事業での国内外での供給能力向上に伴う投資先行と鋼材価格上昇影響であり懸念は低いと考える。むしろ、18/3期は全事業セグメントの売上が前期を上回り、19/3期も円高の逆風下にも関わらず全事業セグメントで18/3期比増収を見込んでいることが評価できる。
予想ROE:8.6% PBR:1.0倍、来期予想PER:9.6倍、来期予想EPS成長率:14%株価(6/22終値):866円
Fモデルによる理論株価:1,212円(6月20日by高田悟)
クレスコ <4674> 【 2+→2+】
「19/3期は需要増へのリソース強化などで費用が嵩むが9期連続の増益を計画」
19/3期業績が鈍化の見通しとなったことなどから18/3期決算発表後、株価は軟調な展開が続く。ただし、利益成長鈍化見通しの主因は需要増に伴うリソースの強化や受注増への対応であり過度に懸念すべきでないと考える、むしろ、19/3期は9期連続で増収増益を見込んでいること、将来成長への費用が嵩む局面にある中で、適正な受注量確保、原価管理や品質管理の徹底、生産性向上などにより18/3期に続き営業利益率は9%台と高水準の利益率確保を想定していること、などを評価すべきと考える。
予想ROE:15.3% PBR:2.6倍、来期予想PER:15.5倍、来期予想EPS成長率:5%株価(6/22終値): 3,385円
Fモデルによる理論株価:3,247円(6月22日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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