■決算を手掛かりとした個別対応に
■任天堂、1Q営業利益 70.6%減 545億円
■前場の注目材料:DMG森精機、ボールネジ5工程を複合機1台に集約、生産性2割超向上
■決算を手掛かりとした個別対応に
5日の日本株市場は、下へのバイアスが強まるなか、目先底を探る動きになりそうだ。2日の米国市場は、NYダウが610ドル安、ナスダックは417ポイント安だった。7月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比11万4000人増加となり、予想(17万5000人増程度)を下回った。利下げ観測が高まる一方で、景気後退(リセッション)を警戒した売りが広がった。アマゾン・ドット・コムは売上高見通しが予想に届かなかったことから大幅に下落したことも重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比970円安の34950円。円相場は1ドル146円30銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。先週の日経平均株価は記録的な下落で36000円を割り込んだ。52週線水準まで一気に下げてきたこともあり、売られ過ぎが意識されやすい面はある。ただし、日経225先物はナイトセッションで52週線を割り込み、一時34350円まで売られる場面もみられた。下へのバイアスが強まるなか、先物市場ではヘッジ対応のショートが積み上がりやすく、売られ過ぎが意識されるなかでも押し目狙いの買いは入れづらいところである。
また、2日の米国市場ではアマゾンなど大型テック株の決算が嫌気されたほか、インテルは26%を超える急落となった。また、エヌビディアは、米司法省の反トラスト(独占禁止)当局が、同社を調査しているとの報道のほか、次期AI半導体が設計上の不備で遅れる見込みだと、関係筋の話として報じられている。ハイテク株の調整が強まる可能性も警戒されやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性はありそうだ。
物色としては決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。先週の下落局面では好決算を発表した銘柄においても売りに押される動きが目立っていたが、目先的な底入れが意識される局面では見直しの動きが期待されそうである。なお、2日の取引終了後に決算を発表したところでは、サンリオ<8136>、三井住友<8316>、ミネベア<6479>、セルシス<3663>、エヌアイデイ<2349>、NIC<5742>、LINE ヤフー<4689>、ぐるなび<2440>、NTN<6472>、日アビオ<6946>などが注目される。なお、日経平均株価は52週線割れでいったん底打ちが意識される可能性もあり、短期的には自律反発狙いのスタンスに向かわせそうだ。
■任天堂、1Q営業利益 70.6%減 545億円
任天堂<7974>が発表した2025年3月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比46.5%減の2466.38億円、営業利益は同70.6%減の545.10億円だった。「ニンテンドースイッチ」の販売が減少した。また、前年はスイッチ向けソフト「ティアーズ オブ ザ キングダム」といった人気タイトルのほか、映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の収益効果もあったため、今回はその反動が出た。
■前場の注目材料
・米長期金利は低下
・米国のインフレ沈静化期待
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・DMG森精機<6141>ボールネジ5工程を複合機1台に集約、生産性2割超向上
・ソニーG<6758>半導体レーザー出荷好調、データセンター記憶量増に貢献
・日本航空<9201>成田空港・伊藤忠などと環境価値取引7社で実証、SAFで温室ガス削減
・三菱UFJ<8306>三菱UFJ銀行、フィリピン社に633億円出資、フィンテック拡大
・京セラ<6971>京産大・フォトクロス、天文・宇宙分野で包括協定、荒木望遠鏡に先端技術
・日本触媒<4114>SAP増産、インドネシアに164億円投資
・グンゼ<3002>ホリゾンと基本合意、メカトロ事業譲渡
・ホンダ<7267>新「フリード」累計3.8万台受注、発売1カ月、計画の6倍
・トヨタ自<7203>印タタなど、HV優遇廃止要求、トヨタと競争激化
・三井E&S<7003>港湾荷受クレーン受注、ベトナムで21基
・FUJI<6134>廃棄物選別ロボ、がれき不純物自動除去、AIで人と同等以上の速度
・KDDI<9433>東京・多摩にデータセンター新設、AI関連拡大に備え
・パナソニックHD<6752>ナノイー装置出荷台数30年度2倍に、車載向け半分超へ
・大林組<1802>苗木生産システム開発、人工光・自然光の最適組み合わせ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
[<海外>
・10:45 中・7月財新サービス業PMI(予想:51.5、6月:51.2) <ST>
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