東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が900に迫り、全体の過半数を占めた。セクター別では、保険、鉄鋼、パルプ紙、銀行など9業種が上昇。一方、鉱業、ゴム製品、証券商品先物、食料品など24業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、TDK<6762>、日立<6501>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、第一三共<4568>が軟調だった。
前日の米国市場の取引終了後発表されたマイクロン・テクノロジーの決算では、6-8月期の売上高予想が物足りないという見方から、時間外取引で一時8%近く下落したため、投資マインドが悪化した。また、円相場が一時1ドル=160円80銭台と約38年ぶりの安値水準まで円安が進み、介入への警戒が強く、輸出関連への買いは敬遠されたとの声が聞かれ、トヨタ<7203>やコマツ<6301>、アイシン<7259>など輸出関連への物色は手控えられた。一方、国内金利の上昇を受けて、メガバンクや保険など金融株が堅調だったことが相場を下支えする格好になったようだ。
日経平均は大幅に反落したものの、39000円は維持できた。ただ、足元で円安のスピードが速まっているだけに、輸入物価上昇による国内景気の悪化に対する懸念が投資マインドを悪化させている。また、米国では27日、米大統領選候補者による公開討論会が予定されるほか、28日には、5月の個人消費支出(PCE)物価統計の発表もある。米国の政治リスクが高まるようだと、様子見姿勢を強めてくる可能性があり、目先的には39000円前半での底固めの動きに向かわせそうだ。
<CS>
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