日経平均は反発、やや先物主導の地合いで売買代金は低迷
21日の米国株式市場は反発。ダウ平均は55.52ドル高(+0.14%)の40890.49ドル、ナスダックは102.05ポイント高(+0.57%)の17918.99、S&P500は23.73ポイント高(+0.42%)の5620.85で取引を終了した。3月までの1年間の雇用者数の大幅下方修正で利下げ期待に買われ、寄り付き後、上昇。一部小売りの好決算が支援したほか、長期金利の低下でハイテクも買われ、相場は終日底堅く推移した。パウエル議長の講演を控えた調整売りに一時伸び悩んだが、終盤にかけ、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した7月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で9月の利下げが示唆されると、再び買われ終了。
米株式市場が上昇したことから、東京市場は買い優勢で取引を開始した。為替の円高傾向が嫌気されて日経平均は37883.86円まで下げる場面も見られたが、売り買い一巡後は切り返し、先物主導でじりじりと上げ幅を拡大。一時前日比400円超と8月1日以来の水準まで上昇する場面がみられた。ただ、プライム市場の売買代金は1.8兆円と商いは膨らまなかった。
日経平均採用銘柄では、国内証券会社のポジティブなレポートを材料に住友ファーマ<4506>、IHI<7013>、オムロン<6645>が買われた。このほか、エーザイ<4523>、中外製薬<4519>、アステラス製薬<4503>、塩野義製薬<4507>と医薬品セクターの上げも目立った。
一方、スクリーンHD<7735>が売り優勢となったほか、米金利低下が嫌気されて野村<8604>、大和証G<8601>など証券株が売られた。また、千葉銀行<8331>、ふくおか
<8354>、コンコルディア<7186>など地銀株もさえない。このほか、ディスコ<6146>、オークマ<6103>、トヨタ自<7203>が売られた。
業種別では、医薬品、石油・石炭製品、化学、倉庫・運輸関連業、食料品などが上昇した一方、証券・商品先物取引業、ゴム製品、輸送用機器。銀行業、非鉄金属などが下落した。
ドル・インデックスは100台に突入する場面がみられるなど弱い動きが続いており、年初来安値を更新している。投機筋による円売りポジションの解消は一服したが、円売り傾向は強まっており、後場の為替市場もドルの動向には念のため警戒しておきたい。後場の東京市場は、為替が大きく動かない限り、ジャクソンホール会合開催開始で様子見姿勢が強まり、日経平均は38000円水準でのもみ合いとなろう。
<AK>
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