議長が小幅な利下げペースを示唆したため失望感から一時大きく売りに転じた。ナスダックは長期金利の上昇が嫌気されたが、アップルの上昇が下支えとなり、終盤にかけプラス圏に回復し相場を押し上げた。月末、四半期末の調整に加え景気に楽観的な議長の見解を受けソフトランディング期待を受けた買いに、終盤にかけてダウも上昇し連日過去最高値を更新した。
米国株の上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。前日の大幅安の反動が先行し、寄付きから38000円台を回復した日経平均は上げ幅をじりじりと拡大。
朝方、日本銀行が公表した日銀金融政策決定会合における主な意見(9月19-20日分)を受けて早期利上げ観測が後退し、為替は一時1ドル144円台まで円安ドル高が進み、大型株の買戻しが優勢となった。日経平均は後場一段高となる場面も見られるなどしっかりとした推移に。
大引けの日経平均は前日比732.42円高(+1.93%)の38651.97円となった。東証プライム市場の売買高は19億6258万株。売買代金は4兆1843億円。業種別では、機械、証券・商品先物取引業、卸売業、電気機器、ゴム製品などが上昇した一方、空運業、陸運業の2セクターのみ下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は77.3%、対して値下がり銘柄は20.1%となっている。
日経平均採用銘柄では、川崎重工<702>、三菱重工<7011>、IHI<7013>、日本製鋼所<
5631>など防衛関連銘柄が総じて買われたほか、三井物産<8031>、住友商事<8053>、伊藤忠<8001>など商社株も上昇。このほか、TDK<6762>、フジクラ<5803>、日東電工
<6988>などが上昇。ルネサスエレクトロニクス<6723>、スクリーンHD<7735>、東京エレクトロン<8035>など半導体株も買われた。
一方、ANAホールディングス<9202>、ニトリホールディングス<9843>、ZOZO<3092>、ニチレイ<2871>、サッポロHD<2501>など円高メリット銘柄が総じて売られたほか、10月に入ったことで東京地下鉄の上場が改めて意識されたことから小田急<9007>、東急<9005>、JR東海<9022>など鉄道株が下落した。
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