日経平均は3日続伸、日銀会合発表後に対中半導体輸出規制の解除報道で半導体株急進
ナスダック下落やエヌビディアが7%下落したことなどが影響して、東京市場はハイテク株中心に売り優勢で取引をスタートした。一部で日本銀行が政策金利を0-0.1%から0.25%に引き上げると報じられたことで、長期金利の指標となる10年物国債利回りが前日比0.06ポイント上昇の1.055%まで上昇。為替が1ドル152円台まで円高ドル安が加速したことで日経平均は一時38000円台を割り込んだ。
後場、日銀が国債買入の減額計画と0.25%までの利上げを発表したことで、為替、株が乱高下。一時1ドル151円50銭台まで円高ドル安が進む場面も見られたが、円買い一巡後は153円台前後での落ち着いた動きに。発表後の日経平均は前日終値水準を挟んでのもみ合いとなったが、14時30分過ぎに「米、新たな対中半導体輸出規制で日本や韓国を除外へ」と伝わったことから半導体株が急伸。日経平均は39000円台を回復して取引を終えた。
大引けの日経平均は前日比575.87円高(+1.49%)の39101.82円となった。東証プライム市場の売買高は21億3138万株。売買代金は5兆5335億円。業種別では、銀行業、海運業、証券・商品先物取引業、パルプ・紙、鉱業などが上昇した一方、空運業、輸送用機器の2セクターのみ下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は88%、対して値下がり銘柄は10%となっている。
日経平均採用銘柄では、第1四半期大幅増益で市場予想を上回る着地となったTDK<6762>が買われたほか、金利上昇を受けて、三井住友トラストHD<8309>、三井住友FG<8316>、野村HD<8604>、みずほFG<8411>、三菱UFJFG<8306>、りそなHD<8308>など金融株が総じて上昇した。また、米国の対中半導体輸出規制に関するニュースを受けて、スクリーンHD<7735>、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体株が大引けにかけて急伸。このほか、フジクラ<5803>、清水建設<1803>、商船三井<9104>が買われた。
一方、第1四半期営業利益が二けた減益となったオリエンタルランド<4661>が大幅安となったほか、同社株の大株主の京成電鉄<9009>も売られた。また、村田製作所<6981>、ANAホールディングス<9202>、住友商事<8053>も決算がネガティブ視されて下落。このほか、エーザイ<4523>、日東電工<6988>、太陽誘電<6976>、ソニーグループ<6758>が売り優勢となった。後場、国交省が是正命令を出すと伝わったトヨタ自<
7203>が一段安となる場面も見られた。
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