東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1300を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、空運、パルプ紙の2業種を除く31業種が上昇。海運、ゴム製品、医薬品、機械、輸送用機器の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、信越化<4063>、第一三共<4568>、ソフトバンクG<9984>、リクルートHD<6098>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、日東電工<6988>、TDK<6762>、エムスリー<2413>、キッコーマン<2801>が軟調だった。
連休中の米国市場は、長期金利の上昇一服を映してハイテク関連株中心に買われ、主要株価指数が上昇。東京市場にも半導体や電子部品など値がさ株中心に買いが先行して始まった。また、為替市場で円安傾向が続いていることで、輸出採算の改善期待から自動車や機械などの輸出関連株にも値を上げる銘柄が目立ち、日経平均の上げ幅は一時650円を超えた。また、市場予想を上回る好決算や自社株買い、株式分割を発表した日立<6501>やアクティビストの保有が判明した住友商<8053>がともに上場来高値を更新するなど、好材料株には目先筋の資金がシフトした。
連休中に円相場が一時1990年4月以来となる1ドル=160円台を突破する円安が進んだ半面、介入観測からその後は154円台まで値を戻すなど乱高下したが、現在の水準は前週末と同レベルに落ち着いている。インフレ懸念の拭えない米国と金融緩和策を続ける日本では日米金利差の拡大傾向は続き、円安基調は続きそうだ。また、FOMCではインフレ再加速懸念が強まるなか、従来通り年内に利下げを開始できるのか、それとも再び利上げを実施するのか見極めたいとする投資家が多く、FOMCの結果、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長会見、米金融市場の動きは重要だ。
<CS>
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