10日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は429.39ドル高(+1.09%)の39721.36ドル、ナスダックは218.16ポイント高(+1.18%)の18647.45、S&P500は56.93ポイント高(+1.02%)の5633.91で取引を終了した。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の上院での議会証言を受けた利下げ期待に、寄り付き後、上昇。議長が下院での証言でも時期を明確化しなかったものの、利下げの条件が整いつつあることを示唆したため相場は終日堅調に推移し、終盤にかけ上げ幅を拡大した。ナスダックはアップルやエヌビディアの上昇も支援し、7日連続で過去最高値を更新し終了。
米国株高を材料に、東京市場は買い優勢で取引を開始。先物市場で買戻しが入ったとの声も聞かれ、日経平均は史上初めて42000円台に到達した。ナスダック上昇に伴い半導体株やハイテク株が買われたほか、TOPIXコア30銘柄も総じて上昇したことから、日経平均は一時42426.77円まで上げ幅を拡大する場面が見られた。TOPIX同様、取引時間中の史上最高値を連日で更新した。
日経平均採用銘柄では、SUMCO<3436>、ソシオネクスト<6526>、ルネサスエレクトロニクス<6723>、レーザーテック<6920>など半導体関連の一角が上昇したほか、ソニーグループ<6758>が年初来高値を更新。このほか、村田製作所<6981>、日東電工<
6988>、アルプスアルパイン<6770>などアップル関連の一角が買われた。
一方、フジクラ<5803>、三菱重<7011>が続落となったほか、一部国内証券会社のレポートがネガティブ視されて安川電機<6506>が売り優勢となった。このほか、東京海上<8766>、コンコルディア<7186>、アドバンテスト<6857>が下落。日経平均採用銘柄以外では、優待制度を廃止したサイゼリヤ<7581>が急落した。
業種別では、パルプ・紙、金属製品、医薬品、陸運業、鉱業などが上昇した一方、保険業、証券・商品先物取引業、サービス業、海運業の4セクターのみ下落した。
為替は1ドル161円60銭台で推移しており、前日比では目立った動きは観測されず。今晩の海外時間で6月の米消費者物価指数の発表を控えていることから、株式市場とは異なり、為替市場は静かな地合いが続いている。後場の東京市場は、引き続き外国人と見られる買いによって大引けにかけて強い動きを示す展開が期待できよう。一方、本日の上昇によって、25日移動平均線との乖離率が+6%台になることから、短期的な上昇に対する過熱感もそろそろ意識されそうな状況だ。
<AK>
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