東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄数が1400を超え、全体の9割近くを占めた。セクター別では、小売を除く32業種が下落し、証券商品先物、鉱業、石油石炭、鉄鋼の下落が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ、中外薬<4519>、ファナック<6954>、キーエンス<6861>、良品計画<7453>が堅調で、ファーストリテ1銘柄で日経平均を約259円支えた。半面、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、TDK<6762>、ソニーG<6758>が軟調だった。
前日の米国市場は、利益確定売りに主要株価指数は下落した。東京市場でもこの流れが波及したほか、東京市場においてもこのところ上昇が目立っていた銘柄を中心に値を消す銘柄が増え、日経平均の下げ幅は一時600円を超えた。また、首相指名選挙を前に、公明党が自公連立から離脱する可能性が警戒されるなか、きょう午後に与党党首会談が行われるため、政局に対する先行き不透明さも売りを誘う要因につながったようだ。
きょうは反落したものの、中長期的な相場の上昇トレンドに変化はないとの見方は多い。また、直近の相場上昇が急激だっただけに、きょうの下落でも日経平均の調整幅は限定的で、相場の地合いは強いと捉えられるだろう。ただ、新政権に対する政策期待を先取りする形で相場は上昇してきただけに、ここからさらに上値を目指すには、新政権が実際に打ち出す具体的な政策の中身などを吟味することになりそうだ。
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