米半導体株の下落については、昨日の段階でザイリンクスの2019年10-12月期決算が減収減益となり、売上高が市場予想に届かなかったことで時間外で急落していたほか、AMDの慎重な見通しもあって織り込み済みではあるが、改めて上値の重石になる可能性がありそうだ。
一方で、国内決算ではファナック<6954>やアドバンテスト<6857>の決算は評価されやすいところである。米半導体株の下落影響を想定したとしても、底堅い値動きをみせてくることが出来れば、市場の落ち着きにつながる可能性はあるだろう。先回り的に売り込まれていたアンリツ<6754>の動向も注視されよう。その他、個別でも決算評価の流れが見られてくるようであれば、足元の新型肺炎関連に集中した物色についても、市場は正常化に向かう可能性はありそうだ。
昨日はテクニカル的な自律反発をみせていたが、信越化<4063>、エムスリー<2413>
といった決算を手掛かりとした物色がみられたことは、市場が正常化に向かっているとみることが出来そうだ。新型肺炎の感染拡大は引き続き警戒されるところではあるが、感染封じ込め後の回復を意識したスタンスに向かうかが注目されるところであろう。
もっとも市場をけん引してきた半導体株の雲行きが変化していることは警戒しておいた方がよさそうである。そのため、ややディフェンシブ系への物色にシフトする可能性があるほか、新型肺炎関連としても、個人主体の材料株から、次第に医薬品株などへのシフトも意識しておきたいところであろう。
<AK>
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