東芝テック、前期経常を13％上方修正

　東芝テック <6588> [東証Ｐ] が4月27日大引け後(15:00)に業績修正を発表。23年3月期の連結経常利益を従来予想の115億円→130億円(前の期は101億円)に13.0％上方修正し、増益率が12.8％増→27.5％増に拡大する見通しとなった。ただ、通期の連結最終損益は従来予想の25億円の赤字→140億円の赤字(前の期は53.8億円の黒字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。

　会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の87.1億円→102億円(前年同期は71.1億円)に17.2％増額し、増益率が22.5％増→43.5％増に拡大する計算になる。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　2023年３月期通期の連結業績予想数値については、売上高は概ね前回発表予想の通りとなる見込みです。一方、損益面については、構成改善に加えて固定費削減を行ったことや国際貨物輸送の需給逼迫の影響が改善傾向にあったことなどから、営業利益及び経常利益は前回発表予想に比べて増加する見込みとなりますが、東芝テック単体・連結において繰延税金資産の一部取り崩しを行う見込みであることなどから、親会社株主に帰属する当期純損失は前回発表予想に比べ悪化する見込みです。これらを踏まえ、2023年３月期通期の連結業績予想数値を上記のとおり修正いたしました。なお、上記の今回修正予想に係る為替レートは、対米ドル135.11円、対ユーロ140.86円を前提としております。また、期末配当金については、2023年２月６日に公表した１株当たり20円（年間配当40円）から変更はありません。（繰延税金資産の一部取り崩しについて）東芝テック単体において、今後の業績動向等を総合的に勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産の一部約91億35百万円の取り崩しを行う見込みです。なお、連結決算においても上記を含め繰延税金資産の一部約114億18百万円の取り崩しを行う見込みであるため、2023年３月期通期連結業績予想の修正に反映しております。