■決算を手掛かりとした日替わり物色
■ホンダ、1Q営業利益 77.5%増 3944億円
■前場の注目材料:アサヒ、シンガポールに調達子会社、グループで一元管理
■決算を手掛かりとした日替わり物色
10日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが191ドル安、ナスダックは162ポイント安だった。欧州株の反発に連れて買い先行で始まったが、明日発表が予定されている消費者物価指数(CPI)を警戒した売りに押され下落に転じた。金利の低下に伴いダウは一時プラス圏回復も原油高を嫌気した売りや戻り売りに押された。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比100円安の32120円。円相場は1ドル143円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32050円まで売られており、節目の32000円処での底堅さは意識されそうだが、リバウンド狙いの動きは限られそうだ。また、バイデン米大統領は量子コンピューターや人工知能(AI)分野の一部の中国企業への米国の投資を規制する大統領令に署名したと報じられた。警戒されていたこともあり、嫌気売りが強まる流れにはならないだろうが、半導体株や生成AI関連などへの物色を手控えさせそうだ。
アドバンテスト<6857>は足もとで調整が継続しており、75日線に接近している。同線を下回ってくるようだとセンチメントを冷ます流れにもつながりそうだ。一方で、決算を手掛かりとした日替わり物色は活発であり、決算内容によって明暗を分ける動きが目立つ。昨日引け後に決算を発表したところでは、ホンダ<7267>、いすゞ<7202>、板硝子<5202>、日空ビル<9706>などがポジティブな反面、三菱マ<5711>、カネカ<4118>、メルコ<6676>などが嫌気される可能性があるとみられる。
日経平均は32000円辺りでの底堅さが意識される一方で、25日線が上値抵抗線として意識されやすい。SQ通過で動きやすくなるものの、三連休を前に積極的な売買は手控えられるなか、狭いレンジでの推移が継続しそうだ。物色は決算を手掛かりとした日替わり物色が中心になるだろう。
■ホンダ、1Q営業利益 77.5%増 3944億円
ホンダ<7267>が発表した2024年3月期第1四半期業績は、売上収益が前年同期比20.8%増の4兆6249.96億円、営業利益は同77.5%増の3944.47億円だった。米国市場で新型車などの販売が伸び、労務費や広告宣伝費の増加を吸収した。また、円安・ドル高基調の為替も寄与した。
■前場の注目材料
・1ドル=143.60-70円
・米原油先物は上昇(84.40、+1.48)
・VIX指数は低下(15.96、-0.03)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・アサヒ<2502>シンガポールに調達子会社、グループで一元管理
・NXHD<9147>特積み事業を名鉄運輸に統合、名鉄と合意
・キヤノンMJ<8060>東京日産コンピュータにTOB、完全子会社化へ
・パナHD<6752>中国2社を提訴、セルラー通信の特許めぐり
・デンヨー<6517>水素混焼発電機を導入、日立・コマツと協力
・三菱重<7011>長崎拠点が始動、水素・バイオマス技術開発
・日本ガイシ<5333>リコーとの共同出資会社、仮想発電所で新興と連携
・四国電力<9507>サウジアラビアでガス火力発電事業に参画
・住友ベークライト<4203>医薬品包装フィルムで持続可能性認証を取得
・GEI<9212>日本製紙などと、SAF生産パイロット事業者に選定
・ENEOS<5020>バイオ由来のPET原料生産、サントリーなどと供給網
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 7月国内企業物価指数(前年比予想:+3.5%、6月:+4.1%)
<海外>
・特になし <ST>
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