FOMCのイベント通過により、シカゴ日経225先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まった日経平均は、前場半ばには一時22255.56円まで上げ幅を広げる局面もみられた。その後は日銀の金融政策決定会合を控えてこう着となるなか、為替市場では1ドル107円台後半への円高に振れたこともあり、日経平均も上げ幅を縮めている。とは言え、日経平均は終日22000円を上回っての底堅い推移だった。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1700を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは繊維、サービス、電力ガス、陸運、建設、不動産、証券が堅調。半面、輸送用機器、鉄鋼、機械が小幅に下落となった。指数インパクトの大きいところでは、リクルートHD<6098>、中外薬<4519>、テルモ<4543>が堅調。一方で京セラ<6971>、KDDI<9433>、安川電<6506>、大日住薬<4506>、トヨタ<7203>が冴えなかった。
日経平均は一時22255.56円まで上げ幅を広げ、4月24日に付けた年初来高値(22362.92円)にあと100程度に迫る局面がみられたが、一気に高値を更新してトレンドが強まるといった見方よりも、節目の22000円超えによって、いったんは利益確定の売りが出やすいタイミングでもあろう。足元の売買代金は連日で2兆円を上回ってきたとはいえ、一段とトレンドが強まるにはエネルギー不足といったところであろう。反対に22000円処を固めることにより、次第に押し目買い意欲が強まるほか、これまでの弱気に傾いていたセンチメントの巻き戻しが意識されやすいと考えられる。目先的には短期筋の利食い等を吸収しつつ、22000円処での底堅さを見極めたいところである。
また、中小型株については、日経平均が一段のリバウンドを強め、海外勢に資金流入が増えてくるなどの変化から先高感が強まる局面になるまでは、先物主導によるインデックス売買の範囲内であるため、中小型株においては短期筋の値幅取り狙いの売買が続きそうである。
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