■株式見通し:グロースからバリューへのシフトが意識されやすい
■明治HD、21/3営業利益3.3%増 1060億円、22/3予想1.4%増 1075億円
■前場の注目材料:クボタ、脱炭素へ電気炉、鋳物工場刷新に186億円
■グロースからバリューへのシフトが意識されやすい
19日の日本株市場は売り一巡後の底堅さを見極める動きになりそうだ。18日の米国市場はNYダウが267ドル安だった。小売りの好決算を好感し反発して始まったものの、米4月住宅着工件数が予想を下回ったほか、イエレン財務長官が演説で、バイデン大統領が提示しているインフラ計画を実施するため法人税制に改革が必要と増税を推進したため警戒感が高まった。根強いインフレ懸念や利益確定と見られる売りに押され引けにかけてさらに下げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円安の28130円。円相場は1ドル108円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から売り先行で始まろう。昨日の日経平均は600円近い反発を見せて節目の28500円に接近していたこともあり、反動安は意識されていたであろう。また、足元ではボラティリティの高い状況が続いていることから積極的にポジションを傾けているとは考えづらく、調整に対しても冷静な反応が意識される。まずはシカゴ先物にサヤ寄せする形から28000円辺りでの攻防となりそうだが、売り一巡後の底堅さが意識される場面においては、次第に押し目狙いの動きも見られてくるだろう。
米国ではアップルやアマゾンなど主要ハイテク株が弱い動きを見せており、引き続きグロースからバリューへのシフトが意識されやすく、昨日強い動きから日経平均をけん引していた値がさ株などへは一服となり、TOPIX型へのシフトが見られてくることになりそうだ。また、決算が通過したものの、商いは膨らんでおらず、方向感に欠ける展開が続いていることもあり、物色の流れとしては個別に材料の出ている銘柄に向かいやすい。ワクチン接種が進展することにより経済正常化への期待も高まっており、内需系銘柄への関心は高まりやすいところである。
■明治HD、21/3営業利益3.3%増 1060億円、22/3予想1.4%増 1075億円
明治HD<2269>が発表した2021年3月期業績は、営業利益が前年同期比3.3%増の1060.61億円だった。2月の修正値に沿った着地。販売が落ち込むなか、販促費などのコスト抑制が寄与した。22年3月期については、1.4%増の1075億円を見込んでおり、コンセンサスを若干上回る。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(28406.84、+582.01)
・海外コロナワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・クボタ<6326>脱炭素へ電気炉、鋳物工場刷新に186億円
・スズキ<7269>印3工場再開、4輪車、生産ペース減
・三菱電機<6503>技術資産を積極開放、社外連携に活用
・シスメックス<6869>PCRロボを7月稼働
・長瀬産業<8012>味覚分析を化学品に活用、サプライチェーン安定化
・伊藤忠<8001>船舶用アンモニア燃料、シンガポールに供給設備、伊藤忠など
・トヨタ<7203>「レクサス」で初のPHV、新型EVも来年投入
・住友理工<5191>富士裾野製作所を再編、主力製品の生産を内外拠点に移管
・サンデンHD<6444>オゾンUFB水の供給試作機開発、コロナ不活化
・グローリー<6457>専用フレーム、タッチレス操作で安心
・クラボウ<3106>半導体洗浄中に計測する装置、歩留まり向上
・楽天グループ<4755>楽天モバイル、オープンRAN海外展開、富士通・NECと連携
・日本ケミコン<6997>高温下の寿命2倍のアルミ電解コンデンサー
・サンワテクノス<8137>中国・廈門に営業所開設、海外28拠点目
・三菱ケミHD<4188>日本製鋼所とGaN単結晶基板生産、室蘭に量産設備
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・欧州中央銀行(ECB)金融安定報告書
・香港休場 <ST>
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