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※2021年3月10日9時に執筆
直近の東京株式市場は、2月15日に日経平均が30084.15円(564.08円高)となり「30年ぶりの高値」というフレ−ズが一般ニュ−スでも繰り返し伝えられるほどの上昇相場を演じてきた。国内の新型コロナウイルスワクチンの接種が進まないなど警戒材料に事欠かない中で、NYダウの史上最高値更新に追随する形で約1年前のコロナ暴落を完全に埋め合わせる動きを継続している。
一部地域で年明け7日に緊急事態宣言の再発出がされた時、日経平均はその日から急落するどころか、急反発に転じ、以降5日連続で年初来高値を更新する動きを示した。それまでの株高で個人投資家も多少の調整には心の準備が出来ているのだろう。突発的な下げでも、驚かない余裕すら感じさせる一幕ではないか。
海外市場で株価がコロナ感染者数に一喜一憂してこなかったことは日本株にとって計り知れない好影響をもたらしたと思う。これだけの長期間、心理的に重しになる材料に株価が影響を受けなかったことは東京市場にとっては幸運だった。30年間にわたり染み付いてきた日本株に対する負け犬根性がひと皮剥けたと言ってよい。
今後の東京市場は3月期末商いを控え、アフターコロナ、ウィズコロナを念頭にコロナ克服相場を意識した物色となりそうだ。最近では昨年前半のようにコロナ関連株に傾斜することが少なくなってきた。物色テーマが「半導体」「水素」「DX」「再生エネルギー」など非コロナ株に広がり正攻法の勝負が増えている。また金融相場の色彩が強まれば、業種を問わないオールドエコノミー銘柄が債券感覚で買い上げられる場面も想定しておきたい。
ここでは年央にかけてコロナ克服相場がより金融相場色を伴うイメージから名門企業の底上げ起こる可能性を踏まえ、以下の銘柄に注目したい。
クボタ<6326>・・・農業機械のイメージだがインフラ製品に強み。水道管老朽化問題は深刻で同社のビジネスチャンスは壮大だ。
コマツ<6301>・・・建機最大手としてコロナで止まっていた経済活動が動き出せば真っ先に器機の稼動が回復に転じるだろう。中国経済の先行回復で長期上昇トレンドを描く。
Kaizen Platform<4170>・・・昨年12月に新規上場したばかりの銘柄。同月のIPO銘柄の中では初値形成後に株価が伸び悩みの印象があるが、2021.12期の業績予想を売上・営業利益とも過去最高とするなど目先の買い安心感は高まりそうだ。
執筆者名:兜町放浪記
ブログ名:兜町放浪記
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