■株式見通し:インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性
■ニトリHD、22/2営業利益0.4%増の1382億円、計画に届かず
■前場の注目材料:三菱電機、京都で空調冷熱部品を生産、FAも順次
■インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性
1日の日本株市場は、売り一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。3月31日の米国市場はNYダウが550ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が注視している2月のコアPCE価格指数が高い伸びとなったことから、インフレへの警戒が高まった。また、ロシアによるウクライナ攻撃の勢いは弱まらず停戦期待が後退したほか、景気後退入り懸念も浮上し終日軟調に推移した。その他、月末、四半期末絡みの調整売りが幅広い銘柄に出たことにより、下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の27535円。円相場は1ドル121円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ただし、米国市場は大幅な下落とはなったものの、月末、四半期末絡みの調整売りの影響が大きかったと見られる。期末特有の需給要因であることから、これが通過したことにより押し目狙いの動きも意識されてきそうだ。また、コアPCE価格指数の高い伸びによってインフレへの警戒が高まったものの、概ね予想された数値だった。雇用統計の発表を控えていることから積極的な売買は手控えられる可能性はあるものの、押し目待ちの買いは意識されやすい。
また、本日はオリックス<8591>の日経平均組み入れによるリバランスの動きがある。オリックスを組み入れるための資金捻出によって他の指数構成銘柄への売りが警戒されているものの、これについても予想されていることであり、短期的な売り仕掛けの動きがあったとしても、その後のショートカバーを意識させよう。また、新年度入りに伴う需給なども期待されやすく、売り一巡後の底堅さは見られそうである。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から日経平均は27500円辺りに接近することになりそうだが、75日線が位置する27474円水準が支持線として見られるだろう。
そのため、全体としてはこう着感が強まるものの、底堅さが意識されるなかでは、インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性はある。昨日のマザーズ指数は小幅ながらも3日続伸で直近戻り高値水準と75日線を捉えてきた。短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだが、個人主体による中小型株物色が意識されやすい。
■ニトリHD、22/2営業利益0.4%増の1382億円、計画に届かず
ニトリHD<9843>が発表した2022年2月期決算は、売上高が前期比13.2%増の8115.81億円、営業利益は同0.4%増の1382.70億円だった。会社計画の1439億円には届かなかった。なお、今期は決算期を2月から3月に変更しており、売上高は9636億円、営業利益は1506億円を見込んでいる。今回の会社計画は22年2月~23年3月までの約13カ月間の数値となる。
■前場の注目材料
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・コロナ感染沈静化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・三菱電機<6503>京都で空調冷熱部品を生産、FAも順次
・パナソニック<6752>伯工場に再生エネ、現地企業と連携、24年から6割超
・東エレク<8035>熊本に半導体装置の新開発施設、300億円投資
・ディスコ<6146>東京・羽田に開発拠点開設、ANAの不動産、280億円で取得
・スズキ<7269>今年度生産計画、4輪102万台、部品メーカーなどに通達
・三菱ガス<4182>JFEエンジとゴミ処理場CO2からメタノール、国内初成功
・豊田織<6201>独ヴィアストア買収、欧州物流事業を強化
・トヨタ<7203>先端技術共創機構と連携、革新技術の社会実装後押し
・三菱ケミHD<4188>試験工場稼働、再生容易な炭素繊維複合材、車など用途拡大
・AGC<5201>酸化ガリウムの融液物性測定成功、国際宇宙ステーションで世界初
・住友化学<4005>高剛性PE開発、プラ容器包装基材層向け
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 3月調査日銀短観・大企業製造業業況判断DI(予想:+12、12月:+18)
・08:50 3月調査日銀短観・大企業非製造業業況判断DI(予想:+5、12月:+9)
・08:50 3月調査日銀短観・大企業全産業設備投資(前年度比予想:+4.4%、12月:+9.3%)
<海外>
・10:45 中・3月財新製造業PMI(予想:49.9、2月:50.4) <ST>
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