ベルシステム24ホールディングス<6183>は、株主に対する利益還元を最重要課題の1つとして認識しており、剰余金の配当を安定かつ継続的に実施し、業績の進捗状況に応じて配当性向及び必要な内部留保の充実などを総合的に勘案したうえで、中期的には親会社の所有者に帰属する当期利益をベースに、連結配当性向50%を目標として、中間配当と期末配当の年2回の配当を行うことを基本方針としている。
2025年2月期には、1株当たり中間配当30.0円、期末配当30.0円とし、年間配当金は合計60.0円、配当性向は55.1%であった。また、2026年2月期も、1株当たり中間配当30.0円、期末配当30.0円、年間配当金は合計60.0円を計画し、配当性向は54.5%になる予定だ。同社の配当性向は、2024年3月期東証プライム市場サービス業の平均水準39.0%を上回り、株主重視の経営姿勢を示していると弊社では評価する。
なお、東証では2024年8月に、上場企業に対して「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する今後の施策について要請を行った。同社では、ROEについては2025年2月期の株主資本コストは8%程度で、株主資本コストを上回るROE水準を維持しているが、引き続き資本収益性の向上を目指す。PBRについては、2025年2月期のPBRは1.3倍程度で、過去5期も恒常的に1.0倍を大きく超えて推移しているが、引き続き市場評価の改善を進める。さらにキャッシュ・アロケーションでは、2025年2月期の営業キャッシュ・フロー174億円は、株主還元に44億円、事業投資・設備投資に37億円、有利子負債の返済に93億円を利用しており、それぞれにバランス良く配分する方針だ。同社では引き続き株主重視の経営を継続すると弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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