■株式見通し:IMFによる世界経済見通しの下方修正を受けた市場反応を見極め
■前場の注目材料:東宝、20/2営業利益17.5%増の528億円 計画上振れでの着地、今期は非公表
■サイバーダイン、「超聴診器」VBに出資、心疾患の早期発見支援
■IMFによる世界経済見通しの下方修正を受けた市場反応を見極め
15日の日本株市場は、前日の大幅上昇による反動を意識しつつも、底堅い相場展開が見込まれよう。14日の米国市場ではNYダウが558ドル高と反発。米国内の新型コロナウイルスの感染拡大がピークをつけた兆候が引き続き好感され、買いが先行。トランプ大統領が経済再開に向けて新たな委員会を発足させ協議が開始されたことも好感され、終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の19520円。円相場は1ドル107円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の展開になりそうである。ただし、米国ではハイテク株がけん引する格好で強い値動きをみせていることもあり、値がさハイテク株などへの波及が意識されやすいところ。また、調整局面では日銀のETF買い入れによる需給もあるため下は仕掛けづらいところであろう。
足元では新型コロナに関連する銘柄への物色が継続しているが、昨日同様、ハイテク株への物色がみられてくるようだと、センチメントも明るくさせてくる可能性がありそうだ。また、昨日の日経平均は予想以上に強い相場展開となり、心理的な抵抗だった19500円を突破してきている。
昨日はグローベックスの米株先物が強い動きを見せていたほか、中国の3月の貿易統計で、米ドル建ての輸出の前年同月と比べた減少率が市場予想よりも小幅にとどまり、投資家のリスク回避姿勢が和らいだとみられている。本日は国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しの大幅な下方修正を受けて市場反応が注目される。底堅い値動きを見せてくるようであれば、センチメント改善につながるだろう。
また、マザーズ銘柄が強い動きをみせるなど、個人投資家のセンチメントは改善してきており、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が警戒される中ではあるが、新型コロナに関連する銘柄のほか、売られ過ぎた銘柄などへの物色意欲の強さが窺える。
■東宝、20/2営業利益17.5%増の528億円 計画上振れでの着地、今期は非公表
東宝<9602>が発表した2020年2月期決算は、売上高にあたる営業収入は7%増の2627億円、営業利益は17.5%増の528億円と、いずれも過去最高だった。営業利益は従来計画(500億円)を上振れての着地。自社配給の「天気の子」が興行収入140億円のヒットとなったほか、映画興行事業も「アナと雪の女王2」、「トイ・ストーリー4」が好調。なお、21年2月期の業績予想は公表しなかった。新型コロナウイルス感染拡大を受けて人気アニメ映画「名探偵コナン」など複数の配給作品の上映延期を決めているほか、演劇事業でも休演や払い戻しを実施している影響。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(19638.81、+595.41)
・NYダウは上昇(23949.76、+558.99)
・ナスダック総合指数は上昇(8515.74、+323.32)
・SOX指数は上昇(1695.76、+72.08)
・VIX指数は低下(37.76、-3.41)
・日銀のETF購入
・日米欧の大型財政出動
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待
・ソニー<6758>マレーシア工場、閉鎖延長
・日本郵政<6178>豪トール、売却検討との報道
・伊藤忠<8001>Paidyに追加出資、オフライン決済など推進
・トヨタ自<7203>欧州生産再開、仏22日・ポーランド23日から
・サイバーダイン<7779>「超聴診器」VBに出資、心疾患の早期発見支援
・住友化学<4005>アルミナ生産能力1.5倍、リチウム電池向け
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
<SF>
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