■株式見通し:利食い優勢も2020年相場を意識した押し目拾いの動きも若干はありそう
■前場の注目材料:ニトリHD、3Q営業利益8.3%増、コンセンサス範囲内
■日本郵政3社長、後任は元官僚、信頼回復急務、民営化の後退懸念
■利食い優勢も2020年相場を意識した押し目拾いの動きも若干はありそう
いよいよ2019年の大納会を迎える。2019年は米中貿易戦争など、国際政治・経済問題に揺れた1年であったが、トランプ米大統領のツイッター発言に都度振らされながらも、10月以降のリバウンドによって、2020年への期待感が高まっている。米中問題については、一先ず休戦状態であり、第1段階の署名、第2弾段階の交渉へと進む。不安要因ではあるが、それ故に日経レバ等の建玉積み上がりにみられる下落に備えた動きも表れていることから、需給状況は悪くない。
27日の米国市場は閑散な取引ではあったが、NYダウは23ドル高となった。ナスダックは前日に節目となる9000ポイントを上回ってきたこともあり、この日は利益確定の売りに押される格好。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の23770円。円相場は1ドル109円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の相場展開になろう。もっとも、商いは膨らみづらい需給状況でもあるため、こう着感の強い相場展開は想定内だろう。一方で、欧米市場はいずれの国・地域においても祝日明けとなるため、新年の祝日を前にある程度はポジションを取りに来る動きも意識されやすい。
2020年は米中交渉を睨み、楽観ムードが高まりづらい中、米大統領選に向けた政策期待が意識される。中国においても米政権が代わって締め付けが厳しくなるよりは、トランプ寄りで小康状態を続ける可能性がありそう。日本では東京五輪・パラリンピックの一大イベントが開催される。五輪後の景気減速が警戒されるが、楽観でポジションがロングに傾くよりは、経済対策によって警戒ほど景気減速が軽微ともなれば、その後の上昇押し上げ要因になる。
秋以降は米アップルの5Gスマホの発売を控えて新たな需要が生まれ、一気に5Gが本格普及することになる。これによって、IoTビジネスの拡大に伴う遠隔医療などの新たなサービス需要も出てくるであろう。日経平均は年後半からの上昇によって過熱感を警戒する声も聞かれているが、大きくロングに傾いている訳ではない。上昇ほど過熱感のない需給状況を踏まえれば、2020年相場を意識した押し目拾いの動きも若干はありそうだ。
■ニトリHD、3Q営業利益8.3%増、コンセンサス範囲内
ニトリHD<9843>が発表した第3四半期決算は。営業利益が前年同期比8.3%増の844億円だった。コンセンサス(850億円程度)の範囲内。10月の消費増税前に家具の駆け込み需要が膨らんだほか、寝具などが好調だった。また、機動的な為替予約が奏功し、売上総利益率を押し上げる要因に。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(28645.26、+23.87)
・米原油先物は上昇(61.72、+0.04)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待
・日本郵政<6178>郵政3社長、後任は元官僚、信頼回復急務、民営化の後退懸念
・7&iHD<3382>コンビニ大手、元日営業で差、本格的な時間短縮に影響も
・トヨタ自<7203>愛知県、低炭素水素認証、トヨタなど事業計画3件
・レオパレス21<8848>全取締役解任を、旧村上ファンド系が刷新要求
・SGHD<9143>中国物流企業を買収
・ソフトバンクG<9984>社外取締役の柳井氏が退任
・日産自<7201>坂本執行役副社長を新たな取締役候補者に決定
・ブリヂストン<5108>センシング技術開発、タイヤの歪みデータ計測
・曙ブレーキ<7238>ダイハツ車にブレーキ部品
・三菱電<6503>「青空照明」を量産、自然光を再現
・三菱電<6503>電力損失40%減のパワー半導体
・NEC<6701>羽田空港に待ち時間予測システム
・トランス・コスモス<9715>インタレストを完全子会社化
・日本触媒<4114>環境に優しいSAP、25年めど商用化
・東レ<3402>5G回路基板向けPPSフィルム、誘電特性などを両立
・アステラス薬<4503>米ザイフォス買収、CAR細胞療法応用
・AGC<5201>RPA本格展開、1万時間超の業務時間削減
・サニックス<4651>防災関連機器販売に参入、自治体・企業向け開拓
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・なし
<海外>
・なし <ST>
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