■サンデン <6444> 199円 (+45円、+29.2%) 一時ストップ高
サンデン <6444> [東証S]が4日続急騰、一時ストップ高となった。同社は28日、グループのサンデン・インターナショナル(米国)が北米エリアでは初となる電気自動車(EV)向け電動コンプレッサーの生産ラインを本格稼働させたと発表。これが材料視されたようだ。これにより、日本・中国・欧州・北米と4極生産体制を実現し、顧客の近くで生産することが可能になる。同社は今後、各地域で生産性改善を推進し、ノウハウを他の生産拠点に水平展開することで、グローバルでの更なる生産能力向上に努めるとしている。
■岡山製紙 <3892> 1,422円 (+249円、+21.2%) 一時ストップ高
岡山製紙 <3892> [東証S]が3日続急騰、一時ストップ高となった。28日取引終了後に24年5月期単独業績予想の修正を発表。営業利益を7億2000万円から15億円(前期比2.4倍)へ大幅に引き上げており、これを好感した買いが集まった。価格改定の効果が出る見込み。物価上昇による消費抑制の影響で段ボール原紙を中心とした板紙の需要が減退しており、これを受け売上高予想については従来予想(同1.2%増の110億円)を据え置いている。
■EDP <7794> 1,796円 (+268円、+17.5%)
イーディーピー <7794> [東証G]が4日続急騰。日本経済新聞電子版が28日、「早稲田大学発スタートアップのパワーダイヤモンドシステムズ(PDS、東京・新宿)は基板に人工ダイヤモンドを使う『ダイヤモンド半導体』で従来より大きな電流を流せるようにした」と報じた。記事にはPDS以外の社名の記載はないが、EDPは人工ダイヤモンドを手掛ける企業とあって、ニュースに反応した買いが入ったようだ。ダイヤモンド半導体関連銘柄と位置付けられる旭ダイヤモンド工業 <6140> [東証P]も堅調に推移した。報道によると、これまでダイヤモンド半導体は5アンペアを上回る電力は流せなかったが、PDSは6.8アンペアを達成。2024年から企業と連携して実用化に向けた共同研究などを進めるとしている。
■ユトリ <5892> 3,450円 (+501円、+17.0%) ストップ高
yutori <5892> [東証G]がストップ高。同社はアパレルブランドの企画・販売事業を展開し、27日に東証グロース市場に新規上場した。上場初日は公開価格を12%上回る初値2829円を形成し、2949円に買われた後に、換金売りに押された。だが28日以降は上値抵抗がなく、値動きの軽い直近IPO銘柄として短期志向の個人投資家の資金が流入。29日は朝高後に伸び悩む場面があったが、後場に再び買いが集まり持ち直した。
■ネクスG <6634> 146円 (+17円、+13.2%)
ネクスグループ <6634> [東証S]が3日続急騰。28日の取引終了後、子会社ネクスのエッジAIコンピューター「AIX-01NX」について、米IronYun USAが提供するAIビジョンプラットフォーム「Vaidio AI Edge Package」を組み込んだソリューションとして動作することを確認し、「Vaidio」を活用した映像分析AIソリューションの取り組みで協業を始めると発表。これを材料視した買いが入った。
■アテクト <4241> 882円 (+100円、+12.8%)
アテクト <4241> [東証S]が4日続急騰。半導体関連人気は時価総額の大きい主力どころから値動きの軽い中小型株に波及してきた。同社は半導体保護資材(スペーサーテープ)で世界シェア約7割という圧倒的シェアを有しており、半導体市況の底入れが確認されるなか、水準訂正を見込んだ投資マネーが流入した。直近信用買い残も26万株程度にとどまっており、株式需給面でも上値の重さは意識されにくい。
■バーチャレク <6193> 1,115円 (+108円、+10.7%)
バーチャレクス・ホールディングス <6193> [東証G]が続急騰。28日に関東財務局に提出された大量保有報告書で、有価証券の保有や利用、運用を手掛けるベルインベストメンツ(東京都中央区)のバーチャレク株の保有割合が5.00%となったことが判明。これを受けて、需給思惑的な買いが入った。保有目的は「純投資」としている。報告義務発生日は12月20日。
■マルマエ <6264> 2,083円 (+181円、+9.5%)
東証プライムの上昇率2位。マルマエ <6264> [東証P]が急反発。2000円台の大台に乗せた後も上伸し、年初来高値を更新した。28日の取引終了後に発表した24年8月期第1四半期(9-11月)の単体決算は、売上高が前年同期比55.1%減の11億1700万円、営業損益が2200万円の赤字(前年同期は6億6800万円の黒字)となった。半導体製造装置市場が停滞し、そのあおりを受ける形となったほか、太陽電池製造装置部品の減速も響いた。一方で、同社はDRAM関連が改善し、更に半導体の新顧客からの量産受注を開始したと明らかにした。9-11月期を底に業績は回復に向かうとみた投資家の買いを誘う格好となったようだ。
■魁力屋 <5891> 2,194円 (+183円、+9.1%)
魁力屋 <5891> [東証S]が4日続急伸。同社は3大都市圏を中心にラーメン店「京都北白川ラーメン魁力屋」を運営。今月15日に東証スタンダードに新規上場した。店舗数(社員独立支援制度による店舗やフランチャイズ含む)は右肩上がりを続け2020年に100店舗を突破、今年9月末時点では130店舗を展開している。コロナ禍からの経済正常化を追い風に、23年12月期単独営業利益は前期比58%増の6億200万円と過去最高益を予想。1-9月期時点の利益進捗率は9割超と好調だ。同社は魁力屋ブランドの国内店舗数を700店舗とする長期目標を掲げており、今後の更なる成長に期待が高まっている。
■アイピーエス <4390> 2,093円 (+164円、+8.5%)
東証プライムの上昇率3位。アイ・ピー・エス <4390> [東証P]が3日続急伸。株価は今週26日に年初来安値1833円をつけるなど大底圏にあったが、一転して急速に切り返す展開となった。同社はフィリピンで国際データ通信回線や企業向けネット接続サービスなどを手掛けるユニークな業態だが、業績は連結決算移行(16年3月期)後の17年3月期以降に毎期増収増益を続けるなど好調を極めている。28日取引終了後、フィリピン国内海底ケーブルシステムが完成し、同国のCATV事業者に回線を提供することで収益が計上されることを発表、24年3月期第4四半期に計上するとしており、これを材料視する形で投資資金が集中した。
■楽天グループ <4755> 628円 (+44円、+7.5%)
東証プライムの上昇率4位。楽天グループ <4755> [東証P]が3日続急伸。楽天モバイルは28日、自社設備のMNO回線での携帯キャリアサービスの契約数が600万回線を突破したと発表しており、これが材料視されたようだ。なお、他の移動体通信事業者から回線を借り入れるMVNOを含んだ契約数は11月21日に600万回線を超えている。
■ソシオネクス <6526> 2,560円 (+138円、+5.7%)
東証プライムの上昇率5位。ソシオネクスト <6526> [東証P]が急反発。12月末の株主を対象に1株を5株にする株式分割を実施、実質月替わりとなった前日28日から5分割後の株価で取引が行われているが、先端半導体分野での活躍を見込んだ継続的な買いを引き寄せた。同社はファブレス形態でSoC(システムオンチップ)の設計・開発・販売を手掛けるが、先端プロセス製品を中心に量産段階へ移行していることで収益成長が加速している。24年3月期営業利益は前期比34%増の290億円と大幅増益を見込むものの依然保守的で、上期時点の進捗率から大幅な増額が濃厚とみられている。半導体チップは、台湾の半導体受託生産最大手のTSMC
■北恵 <9872> 865円 (+35円、+4.2%)
北恵 <9872> [東証S]が大幅反発。28日の取引終了後、23年11月期の単体決算発表にあわせ、24年11月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比3.6%増の646億円、経常利益は同1.4%増の11億9000万円を見込む。経常利益は3期連続で過去最高を計画しており、ポジティブ視されたようだ。新築住宅とともに、リフォーム・リノベーション市場や非住宅市場で既存取引先との関係強化と新規取引先の開拓に努める。太陽光発電システム・蓄電池など、環境配慮商品やオリジナル商品の拡販にも注力するという。あわせて同社は第65期記念配当6円50銭を加えて30円50銭としていた前期の年間配当にについて、普通配当を6円増額し、36円50銭で決定したと発表した。投資有価証券売却益の計上により、前期の最終利益が計画を上回ったため。今期の年間配当は28円を計画する。23年11月期の売上高は前の期比2.5%増の623億6800万円、経常利益は同16.7%増の11億7200万円だった。
■AIメカ <6227> 6,300円 (+240円、+4.0%)
AIメカテック <6227> [東証S]が大幅高で3日続伸。11月20日に上場来高値7070円をつけた後は調整局面に入っていたが、13週移動平均線を足場に一気に切り返してきた。微細化・積層化ニーズに対応した半導体パッケージ関連装置や半導体プロセス装置事業を展開し、ここ最近の半導体関連株人気の流れに乗っている。直近では半導体チップの3次元実装で重要な役割を担うウエハハンドリングシステムで海外大手から大口受注を獲得したことを発表、生成AI市場の拡大で高性能半導体に対するニーズが日増しに高まるなか、同社の技術に注目が集まっている。24年6月期は営業利益段階で前期比2.4倍の14億1500万円と高変化を見込んでいる。
■任天堂 <7974> 7,359円 (+226円、+3.2%)
任天堂 <7974> [東証P]が大幅高で4日続伸。特段の材料は出ていないが、FRBの利下げ観測が強まるなか、米長期金利の低下を背景とした世界的なグロース系銘柄の上昇を見越し、海外勢を中心に大型グロース株としてみなされている同社株に資金が流入したとの見方がある。更に市場の一部では「ニンテンドースイッチ」の後継機が2024年にも発売されるとの思惑もあって、幅広い投資家の買いを誘い株高に弾みがついた。
■まんだらけ <2652> 2,232円 (+69円、+3.2%)
まんだらけ <2652> [東証S]が大幅反発。28日の取引終了後、11月の月次売上高を発表。既存店売上高が前年同月比9.0%増と増加基調を続けており、これが好感された。店頭、通販ともに堅調に伸びた。10月に開店した京都店が貢献し、全店ベースでは同14.7%増となった。
■HCH <7361> 2,617円 (+71円、+2.8%)
ヒューマンクリエイションホールディングス <7361> [東証G]が反発。28日の取引終了後、人物検知AIサービスなどを展開するTARA(神奈川県藤沢市)の全株式を取得し、子会社化すると発表。これが株価の支援材料となったようだ。TARAは人物検知AIサービス「メバル」などを手掛けつつ、企業や地方自治体に対し多くの経営コンサルティングサービスの導入実績を持つ。今回の株式取得により双方の知見やリソースを相互に活用し、潜在顧客層である大手企業や中央官庁・地方自治体に対して直接サービスを提供する体制を構築する。
■JRC <6224> 770円 (+20円、+2.7%)
JRC <6224> [東証G]が3日続伸。28日の取引終了後、連結子会社のJRC C&Mが東陽工業(福島県本宮市)の全株式を取得し、子会社化したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。東陽工業は火力発電プラントやごみ焼却施設内のボイラー関連の煙道ダクトやケーシングなどの製造を手掛ける。同社がグループ入りすることで、コンベヤー搬送設備以外のボイラー関連製品、灰ホッパー、架台・貯留槽など付帯設備まで製造領域が拡大。相乗効果の創出による成長加速が実現できると判断した。
■アスタリスク <6522> 693円 (+15円、+2.2%)
アスタリスク <6522> [東証G]が3日続伸。28日の取引終了後、「AsReader」シリーズの累計出荷台数が2013年の発売開始以来、20万台を突破したと発表。これを手掛かり視した買いが株価を下支えしたようだ。AsReaderは、バーコードやRFID、画像認識、自動販売機用赤外線通信などのハードウェアやアプリケーションを指す総合的な商標で、スマートフォンに装着するアタッチメントタイプのバーコードリーダー・RFIDリーダーライターの「AsReader DOCK-Type」などがある。業務においてスマートフォンの利用が増加するなか、同社は今後も業務改革の推進につながる新製品の開発に取り組むとしている。
■MS&AD <8725> 5,546円 (+94円、+1.7%)
MS&ADインシュアランスグループホールディングス <8725> [東証P]3日続伸。その他、かんぽ生命保険 <7181> [東証P]が堅調に推移した。27日に日銀が2024年1-3月の国債買い入れオペを巡り、超長期債の買い入れ回数を減らす方針を示し、28日以降、超長期金利に上昇圧力が掛かっている。29日も20年国債と30年国債の利回りは上昇。生損保各社の運用ポートフォリオにプラス効果をもたらすとの見方から物色されたようだ。SOMPOホールディングス <8630> [東証P]やT&Dホールディングス <8795> [東証P]、第一生命ホールディングス <8750> [東証P]も高かった。
※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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