1. 会社概要と沿革
イー・ガーディアン<6050>は、「We Guard All」を経営理念に掲げる、総合ネットセキュリティ企業である。1998年にコンテンツプロバイダ事業を主とするITベンチャー(旧 (株)ホットポット)として誕生した。インターネット業界の創成期に様々な新事業を手掛けるなか、2005年に掲示板投稿監視事業に一本化し、「イー・ガーディアン株式会社」に商号変更、その他の事業は売却している。2010年に東証マザーズに上場してからは、M&A及び会社分割を行いながらネットセキュリティサービスをワンストップで提供する“総合ネットセキュリティ企業”としての基盤を確立してきた。主なM&Aとしては、ネット監視事業のイーオペ(株)を2012年に完全子会社化(現 イー・ガーディアン東北(株))、人材派遣業の(株)パワーブレインを2014年に完全子会社化(2015年、リンクスタイル(株)に商号変更。2017年、EGヒューマンソリューションズ(株)に商号変更。2018年、同社に吸収合併)、デバッグ事業のトラネル(株)を2017年に会社分割(2019年、EGテスティングサービス(株)に商号変更)、HASHコンサルティング(株)を2015年に完全子会社化(2017年、EGセキュアソリューションズ(株)に商号変更)、デバッグ事業の(株)アイティエスを2017年に完全子会社化(2019年、EGテスティングサービスに商号変更)などがある。
近年はクラウド型セキュリティサービスのグレスアベイルの子会社化(2019年)、ソフトウェア型WAFのジェイピー・セキュアの完全子会社化(2020年)(2021年、両社とも現EGセキュアソリューションズ(株)に統合)など、サイバーセキュリティ分野を強化している。海外展開においては2017年に設立したE-Guardian Philippines、2021年に設立したE-Guardian Vietnamが拡大中である。現在はグループ会社5社、主な事業所で国内16拠点、海外2拠点を持ち、2,376名の従業員(うち臨時従業員数1,986名)を抱える企業グループとなっている(2024年3月末現在)。2016年9月に東証1部に昇格、2022年4月の東証再編に際してプライム市場に移行した。2023年8月にはチェンジホールディングスと資本業務提携し、サイバーセキュリティ業界の再編をリードする体制を構築した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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