＜動意株・１日＞（大引け）＝アオイ電子、グリー、日梱運など

　アオイ電子＜6832.T＞＝後場に入って急伸。１５営業日ぶりに年初来高値を更新した。この日午後１時に発表した今１５年３月期第１四半期（４～６月）の連結決算は、売上高１０３億４１００万円（前年同期比２６．４％増）、営業利益１６億７１００万円（同３．３倍）と大幅増収で利益が急増した。成長機器向けＩＣ、ＬＥＤなど集積回路の受注が拡大、特定用途向けセンサー、サーマルプリントヘッドの機能部品販売やチップネットワーク抵抗器の受注も伸び、売り上げが拡大し収益性が急向上した。

　グリー＜3632.T＞＝後場急動意。同社はきょう、今冬にもソーシャルゲーム「ＮＡＲＵＴＯ－ナルトー忍マズターズ」を中国市場向けに配信すると発表。これが材料視されているようだ。同社は、チャイナ・モバイル・ゲームス・アンド・エンターテインメント・グループ・リミテッドと共同で、ゲーム運営やローカライズ、マーケティングなどを行う予定。「ＮＡＲＵＴＯ－ナルトー」の原作コミックは、全世界での累計発行部数が２億部を超え、中国でもコミック、アニメともに絶大な人気を誇っている。

　日本梱包運輸倉庫＜9072.T＞＝後場に入り上昇に転じる。午後２時ごろに自社株買いを発表しており、これを好感した買いが入っている。２２０万株（発行済み株式数の３．１５％）、４０億円を上限としており、取得期間は８月４日から１１月２８日まで。同時に発表した第１四半期（４～６月）連結決算は、売上高４１３億８３００万円（前年同期比１５．０％増）、営業利益３０億２５００万円（同２．５％減）、最終利益１３億１１００万円（同２８．９％減）となった。前期末にイトー急行を連結子会社化したことなどで貨物取扱量が増加し２ケタ増収となったが、輸送効率の低下や燃料価格の上昇などで減益を余儀なくされた。

　東京特殊電線＜5807.T＞＝大幅続伸。７月３１日の取終了後、１５年３月期の連結業績見通しについて、売上高は従来予想の１６０億円（前期比１２．５％減）をそのままに、経常利益を同１０億円から１９億８０００万円（前期比１８．９％増）へ、純利益を同８億円から１７億８０００万円（同２２．３％増）へそれぞれ上方修正したことが好感されている。旧子会社跡地から検出されたポリ塩化ビフェニル（ＰＣＢ）の処理に関し、処分費用の再見積もりを行った結果生じた、見積額と再見積額の差額９億８２００万円を環境対策引当金戻入金として営業外収益に計上したことが要因としている。

　セイコーエプソン＜6724.T＞＝ストップ高まで買われ、５１００円の上場来高値を１０年半ぶりに更新。３１日の取引終了後、１５年３月期連結業績予想（国際会計基準）の増額修正を発表したことが好感されている。売上高は、１兆１００億円から１兆４００億円（前期比３．１％増）に、営業利益は１０４０億円から１２００億円（同５０．８％増）に、純利益は８００億円から１０００億円（同１８．４％増）にそれぞれ増額修正した。インクジェットプリンターは、新興国市場向け大容量インクタンクモデルの販売が好調なほか、液晶プロジェクターの販売も伸びている。さらに産業用ロボットの売り上げ拡大や円安効果も収益を押し上げる見通しだ。

　ソニー＜6758.T＞＝逆行高。同社が７月３１日に発表した１４年４～６月期の連結業績は売上高が前年同期比５．８％増の１兆８０９９億８００万円、営業利益が同９６．７％増の６９８億１４００万円、純利益は同８．６倍の２６８億８００万円と回復色が顕著となったことで、これを評価する買いが優勢となっている。「プレイステーション４（ＰＳ４）」の売れ行きが好調だったほか、ＰＳ４導入効果を背景としたコンテンツ配信でゲーム＆ネットワークサービス収入の増加が全体収益に貢献した。

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出所：株経通信（株式会社みんかぶ）