■インバウンド関連への利食い警戒
■日本金属、24/3下方修正 営業利益 1億円←12億円
■前場の注目材料:フェローテックHD、中国で石英部品加工、太陽光需要に対応
■インバウンド関連への利食い警戒
28日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが247ドル高、ナスダックは126ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会合での講演で、追加利上げの可能性を除外しなかったため金利上昇を警戒し一時下落に転じた。しかし、同時に過剰な利上げリスクも認識しており、今後の政策は慎重に決定していく姿勢を示すと、長期金利が伸び悩み、株式相場は上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比230円高の31860円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。先週末はパウエルFRB議長の講演を警戒するなか、日経平均は662円と大幅に下落し、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均を押し下げる格好だっただけに、イベント通過による買い戻しの動きが意識されそうである。
ただし、先週末のエヌビディアは2%を超える下落となったこともあり、値がさハイテク株への買い戻しの影響は限られる可能性はありそうだ。また、中国メディアは「国慶節」の大型連休で日本ツアー旅行にキャンセルの動きが出てきていると報じたようである。日本の処理水の海洋放出に伴い、中国政府が規制をかけるといった見方も伝えられるなか、インバウンド関連には持ち高調整の売りが警戒されやすい。
そのため、買い一巡後は売り仕掛け的な商いが入る可能性を意識しておく必要がありそうだ。日経平均のボリンジャーバンドの-1σは31800円辺りに位置しており、同水準での戻りの鈍さがみられる局面においては、先物主導での売り仕掛けが入りそうである。ただし、今週は8月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード、7月の米個人消費支出(PCEデフレーター)、8月の米雇用統など経済指標の発表が相次ぐことから、積極的な売買は手控えられやすく、買い戻しの動きも早いと考えられる。そのため、売り一巡後のリバウンドを想定した押し目狙いのスタンスでの対応に向かわせよう。
■日本金属、24/3下方修正 営業利益 1億円←12億円
日本金属<5491>は2024年3月期業績予想の修正を発表。売上高は580億円から540億円、営業利益を12億円から1億円に下方修正した。主要取引先である自動車関連産業での半導体不足の解消により需要が回復すると見込んでいたが、国内におけるサプライチェーン間での在庫調整が長引いている。また、海外ではEV化への加速や中国市場の低迷などの影響により、実需の回復が大幅に遅れている。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(34346.90、+247.48)
・ナスダック総合指数は上昇(13590.65、+126.67)
・1ドル=146.40-50円
・シカゴ日経先物は上昇(31860、大阪比+230)
・SOX指数は上昇(3495.65、+14.35)
・VIX指数は低下(15.68、-1.52)
・米原油先物は上昇(79.83、+0.78)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・フェローテックHD<6890>中国で石英部品加工、太陽光需要に対応
・明電舎<6508>沼津での真空遮断器部品の生産能力を2倍に、30億円投資
・パナHD<6752>草津工場でエコキュート増産、25年度まで年30万台
・日立<6501>グループ会社のエナジー、米グーグル・クラウドと協業
・大同特殊鋼<5471>「製造時CO2排出量」把握へ仕組み構築、車各社に低炭素アピール
・JVCケンウッド<6632>前後撮影対応ドラレコを来月発売、明暗差大でも安定録画
・新明和<7224>シンガポールで旅客機搭乗橋の遠隔操作を実用化
・日立造船<7004>インドのゴミ焼却発電プラント完工、1炉当たり処理量最大規模
・三菱重<7011>ITER向けTFコイルの最終号機を完成
・ISID<4812>富士通など3社で、製造業DX推進で協業、PLMシステム軸に
・オムロン<6645>ゲーミングマウス用スイッチを遠隔制御機器向けに販売
・Jパワー<9513>ENEOSなど3社で、西日本で大規模CCS、30年度事業化へ
・日本製紙<3863>ヤマハ発にCNF強化樹脂、水上バイク部品向け納入
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 豪・7月小売売上高(前年比予想:+0.2%、6月:-0.8%) <ST>
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