■32000円辺りでの底堅さが意識されやすい
■アダストリア、24/2上方修正 営業利益180億円←140億円
■前場の注目材料:住友商事、米社から金属3Dプリンターの独占販売権、高強度・大型造形可能
■32000円辺りでの底堅さが意識されやすい
2日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。9月29日の米国市場はNYダウが158ドル安、ナスダックは18ポイント高だった。8月の米コアPCE価格指数の伸びが鈍化し、金利高を警戒した売りが後退したことで買いが先行した。その後は月末、四半期末の調整売りに加えて、米連邦予算案期限を翌日に控えて下院が共和党のつなぎ予算案を否決したため、政府機関閉鎖への警戒感が一段と強まったほか、自動車労働組合(UAW)のストライキ長期化を警戒した売りが強まり下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比195円安の31825円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだが、米議会は30日、米政府機関の閉鎖を回避するためのつなぎ予算案が上下両院で可決された。バイデン米大統領は同日、つなぎ予算案に署名したことから、米政府機関の閉鎖が回避された。これを手掛かりとした買いが入りやすく、32000円辺りでの底堅さが意識されそうだ。
また、先週は日経平均の定期入れ替えに伴うリバランスや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株式配分比率の調整に伴う需給の影響を受けたが、この需給イベントが通過したことから、新資金流入への思惑が高まりやすいだろう。日経平均はボリンジャーバンドの-2σまでの調整を経て、押し目待ち狙いの買いが入りやすいと考えられる。ただし、32000円辺りでの戻りの鈍さが意識されてくるようだと、週明けの米国市場の反応を見極めたいとする慎重姿勢も強まりやすい。こう着感が強まる局面においては、個人主体による中小型株物色に向かわせそうだ。
先週末には配当志向の物色が一巡しバリュー株の利益確定が目立った一方で、ハイテク株が買い戻されていた。リバランスの動きからハイテク株などを買い戻す動きが継続するかが注目されやすい。また、大手ネット証券による株式手数料無料化の動きにより、個人主体の低位材料株や流動性の高いグロース株などでの値幅取り狙いが活発化しよう。
■アダストリア、24/2上方修正 営業利益180億円←140億円
アダストリア<2685>は2024年2月期業績予想の修正を発表。売上高は2600億円から2700億円、営業利益を140億円から180億円に上方修正した。期初の見通しよりも速く経済活動の正常化が進んでいることに加え、商品企画や価格の見直しなどが奏功した。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(13219.32、+18.04)
・1ドル=149.50-60円
・SOX指数は上昇(3434.29、+13.30)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・住友商事<8053>米社から金属3Dプリンターの独占販売権、高強度・大型造形可能
・NEC<6701>川金コアテックと橋の支承を高度に点検、光学振動システム来年度投入
・日本ガイシ<5333>セラ製吸着材を30年に欧州投入、大気中のCO2回収
・住友林業<1911>米・集合住宅開発大手を235億円で買収
・OKI<6703>海洋事業攻勢、水中音響計測施設を開所
・ダイヤモンドエレクトリックHD<6699>車・機械メーカーと協業、アンモニアエンジン実証
・ホンダ<7267>北米向けEV公開、来年投入、GMと共同開発
・オーケーエム<6229>アンモニア燃料船バルブ開発加速、30年度に世界シェア5割へ
・岡本工作機械製作所<6125>大和工機を完全子会社化
・日立造船<7004>AIで不適搬入物を特定、ゴミ焼却施設向けシステム実証
・パナソニックHD<6752>パナソニックインダストリー、カナダ社と透明導電フィルムで協業
・大林組<1802>コサカ建材と、土壌改良材、高炉スラグ活用、CO2排出減
・出光興産<5019>給油なしSS全国展開、洗車・シェア拠点に
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 9月調査日銀短観・大企業製造業業況判断DI(予想:+6、6月:+5)
・08:50 9月調査日銀短観・大企業非製造業業況判断DI(予想:+24、6月:+23)
・08:50 9月調査日銀短観・大企業全産業設備投資(前年度比予想:+13.6%、6月:+13.4%)
<海外>
・特になし <ST>
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