のパウエル議長が追加利上げに慎重な考えを示したが、債務上限交渉の中断が報じられると下げに転じた。また、さらなる銀行合併が必要になるかもしれないとのイエレン財務長官の発言も株価の重しになった。米株安を受けた今日の日経平均は72.64円安からスタート。高値警戒感から利益確定売りが出やすかった。一方、引き続き海外投資家などによる日本株の見直し買いが指摘され、取引開始後は下値を売り急ぐ動きはなく、市場では株価の下値は堅いとの見方が広がり、日経平均は取引開始後に上げに転じた。また、朝方は軟調だったダウ平均先物が下値の堅い展開となったことも東京市場で安心感となり、日経平均は後場は上げ幅を拡大する動きとなった。
大引けの日経平均は前日比278.47円高の31086.82円となった。東証プライムの売買高は11億5980万株、売買代金は3兆45億円だった。セクターでは保険業、空運業、陸運業などが上昇。一方、銀行業、その他金融業、精密機器などが下落した。東証プライムの値上がり銘柄は全体の67%、対して値下がり銘柄は29%となった。
個別では、ソシオネクスト<6526>、三菱重<7011>、コマツ<6301>、レーザーテック<6920>、JT<2914>、ダイキン<6367>、ディスコ<6146>、NTT<9432>、武田薬<4502>、川崎船<9107>、ホンダ<7267>、OLC<4661>が高く、JAL<9201>など空運株、京成<9009>など電鉄株、関西電<9503>など電力株、東ガス<9531>などガス株、菱地所<8802>など不動産株、鹿島<1812>など建設株が上げた。個別の材料では、4年3月期経常利益が48.8%
増予想で発行済株式数の1.5%上限の自社株買いを発表した東京海上<8766>、1株を4株に分割すると発表したアドバンテスト<6857>、「情報プラットフォーム」の利用料金を改定すると発表したマークラインズ<3901>、東証スタンダードでは、発行済株式数の3.90%上限の自社株買いを発表したゲンダイAG<2411>、東証が特設注意市場銘柄の指定を解除したG3HD<3647>が買われた。
一方、ルネサス<6723>、第一三共<4568>、日立<6501>、オリックス<8591>、トヨタ<7203>が下げた。個別の材料では、東証スタンダードで、24年3月期営業利益が33.1%減予想と発表した日タングス<6998>、同じく27.4%減予想と発表した東北新社<2329>、23年3月期が7.51億円の赤字となり24年3月期業績予想を未定とした桂川電機<6416>24年3月期営業利益が1.5%減予想と発表したTYK<5363>、24年3月期経常利益が33.7%減予想と発表した相模ゴム<5194>、同じく33.2%減予想と発表した光陽社<7946>が軟調な展開となった。 <SK>
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