アキレス、今期最終を一転赤字に下方修正、配当も20円減額

　アキレス <5142> [東証Ｐ] が2月9日後場(14:00)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終損益は76.3億円の赤字(前年同期は0.7億円の黒字)に転落した。
　併せて、通期の同損益を従来予想の4億円の黒字→83億円の赤字(前期は12億円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。

　会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終損益も従来予想の2.4億円の黒字→84.5億円の赤字(前年同期は13.7億円の赤字)に減額し、一転して赤字計算になる。

　業績悪化に伴い、期末一括配当を従来計画の40円→20円(前期は40円)に大幅減額修正した。

　直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結最終損益は77.9億円の赤字(前年同期は0.8億円の赤字)に赤字幅が拡大したが、売上営業利益率は前年同期の0.2％→0.4％とほぼ横ばいだった。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　売上高は、エレクトロニクス分野、医療・医薬分野における国内外の流通在庫調整による低迷や、半導体市場の回復の遅れの影響により低調に推移したこと等により、全体では前回予想を下回る見込みです。利益面では、一層のコストダウン活動や価格改定を推進したものの、原材料価格・エネルギーコストの高止まりや、円安の影響等により、営業利益は前期を下回る見通しですが、営業外収益で連結子会社からの受取配当金を計上したことなどにより、経常利益は前期を上回る見通しです。また、当期純利益につきましては、車輌資材事業、ウレタン事業、断熱資材事業で減損損失を計上したこと、繰延税金資産の取り崩しに伴う法人税等調整額の計上等により、前期を大きく下回る見込みであります。