チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。
日精エー・エス・ビー機械 <6284> 【2+→2+】
「四半期受注は高水準を維持。大型展示会でも手ごたえ」
24/9期上期(10-3月)受注は上期として過去最高の205億円を記録。北米の需要回復や飲料生産向け大量生産機PF36の寄与もあり、成形機の受注が大幅に伸びた。また、売上は地域による強弱はあるものの、好調な地域が伸びを牽引。金型や部品が大幅増収で過去最高売上となり全体を支えた。直近の大型展示会は良好な感触で手ごたえを感じている模様だ。業績は概ね想定通りながら、順調な進捗とみる。昨年同様、下期寄りの収益計画であるが、高水準に積み上がった受注残から、日本向けPF36や北米の大型機が下期以降の売上計上が見込まれる。
予想ROE:10.6% PBR:1.5倍、来期予想PER:12.0倍、来期予想EPS成長率:14%株価(6/14終値):5,110円 Fモデルによる理論株価:6646円(6月10日by服部隆生)
プロトコーポレーション <4298> 【 1→2+】
「25/3期は中計計画には届かぬ見込みも、営業過去最高益更新を同社は計画」
25/3期は中期3カ年計画(以下、中計)の最終年度に当たる。その計画が中計目標を大きく下回る見通しとなったことがネガティブであり、TIWでは投資評価を今般、下方に見直す。ただし、①モビリティ領域のDXに寄与する新商品・サービスの積極的な投入により、中古車、整備、新車の各領域で取引先数の拡大や、顧客の集客・成約向上等に繋がるオプション商品の伸長による月額単価の向上が着実に進んでおり、中核のプラットフォーム事業の収益力強化が確り図れていることが評価でき、②このため、中計目標には遅れがあるとはいえ、25/3期は売上高と営業利益がともに過去最高を更新する見込みであることなどに加え、③25/3期TIW予想PER10.2倍などの株価指標面にも割安感があることなどから、投資評価は引き下げも「2+」にとどめる。
予想ROE:11.2% PBR:1.2倍、来期予想PER:9.0倍、来期予想EPS成長率:13%株価(6/14終値):1,415円 Fモデルによる理論株価:2466円(6月11日by高田悟)
スマートドライブ <5137> 【1→1】
「2Qは営業黒字化かつ最高益、24/9期は初の通期黒字化へ」
投資評価「1(Buy)」を継続。目標株価は2,370円。24/9期2Q(1~3月)の連結業績は、売上高555百万円(前年同期比35%増)、営業利益80百万円(前年同期は7百万円の赤字)となった。2四半期ぶりの営業黒字かつ過去最高益。利益率は14%と前2Qの-2%から大きく改善した。24/9期のTIW予想は、売上高2,427百万円(前期比42%増)、営業利益224百万円(前期は9百万円の損失)。初の通期黒字化を達成しよう。「アルコールチェック義務化」への対応が急がれるなか、主力の「SmartDrive Fleet」等の伸長が見込める。25/9期は、41%増収、170%営業増益を見込む。
予想ROE:39.1% PBR:20.5倍、来期予想PER:19.2倍、来期予想EPS成長率:152%株価(6/14終値):1846円 Fモデルによる理論株価:1289円(6月14日by岩元泰晶)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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