コスモ石油とアイ’エムセップ、溶融塩電解技術を用いたCO2の有価物変換(CCU)に向けた共同検討に関する基本合意書を締結
溶融塩電解技術は熱分解よりも低い温度で、電気エネルギーだけでCO2を固体炭素材料(C)に変換することができます。従来、固体炭素材料は主に石炭などの化石燃料から作られてきましたが、CO2を資源化し、代替原料として利用することでよりクリーンな炭素材料を提供できることに加え、大気に排出されるCO2を炭素として固定化することでCO2削減にも繋がり、CCU技術を用いたカーボンネットゼロ社会の実現に貢献できます。
コスモ石油は、水素を使用することなくCO2を炭素材料へ変換する技術として、溶融塩電解技術に着目しており、昨年4月より京都大学 野平俊之教授(エネルギー理工学研究所)と、「溶融塩電解によるCO2の炭素固定化技術」に関して共同研究を進めております。
社会実装に向けては製造プロセス面での開発も不可欠であることから、この度、コスモ石油は、溶融塩電気化学プロセスを基盤とした基礎研究から量産技術開発まで取り組む、アイ’エムセップと連携し、CO2溶融塩電解技術のプロセス基礎検討を進めることで、技術の実用化に向けた検討を加速します。
今回の共同検討を通じ、溶融塩電解技術を活用し、排気ガス等のCO2を再生可能エネルギー由来の電気からCO2由来サステナブル製品の生産を目指した検討を進めて参ります。
<各社紹介>
◆コスモエネルギーグループ
コスモエネルギーグループは、「2050年カーボンネットゼロ」を宣言し、Vision 2030および第7次連携中期経営計画 Oil&New ~Next Stage~ にて脱炭素に関する取り組みを加速させています。本件は、Vision 2030に掲げる「石油事業の競争力強化 低炭素化」に資する具体的施策の一つです。グループ理念である「地球と人間と社会の調和と共生」の実現に向け、社会的課題の解決と企業の持続的発展を目指してまいります。
◆アイ’エムセップ
アイ’エムセップは、溶融塩電解の技術ポンテシャルを活かして、SDGs社会へのパラダイムシフトを促進する事業活動を積極的に展開しています。その中でも、本件をカーボンニュートラルに資する独自技術の事業化に向けた重要なステップと位置付けています。「溶融塩技術」の社会実装による「新産業」の創造を目指し、国内外で唯一の存在となるべくその中核的な役割を果たしてまいります。
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