4日の米国市場は大幅下落。ダウ平均は530.16ドル安(-1.35%)の38596.98ドル、ナスダックは228.38ポイント安(-1.40%)の16049.08、S&P500は64.28ポイント安(-1.23%)の5147.21で取引を終了した。雇用関連指標が労働市場の減速を示唆したため利下げ期待が再燃し、寄り付き後、上昇。終日相場は堅調に推移したが、午後に入り、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「インフレ改善が停滞した場合、年内利下げを実施しない可能性がある」と言及したほか、バイデン大統領がネタニヤフ首相との電話会談でガザ支援職員の死亡を受けてイスラエルを非難、政策変更を警告したとの報道で中東情勢の緊迫化を警戒し、下落に転じた。米雇用統計への警戒もあり売りに拍車がかかり、終盤にかけて下げ幅を拡大し終了。
米国株安を受けて、東京市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は、前日比500円超の下落でスタートした後も下げ幅を拡大し39000円台を割り込む大幅下落となった。今晩の海外時間で、3月米雇用統計の発表を控えていることもあり、様子見ムードが強く押し目を狙う動きは限定的となった。TOPIXコア30銘柄が総じて下落したほか、日経平均採用銘柄で上昇したのは11銘柄に留まった。
日経平均採用銘柄では、前日大幅高となったソシオネクスト<6526>、東京電力HD<
9501>、ディーエヌエー<2432>の下げが目立ったほか、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、スクリーンHD<7735>など半導体関連が大幅安。このほか、キーエンス<
6861>、HOYA<7741>、信越化学<4063>も下げた。
一方、原油価格上昇を材料にINPEX<1605>、ENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>が堅調推移となったほか、協和キリン<4151>、キリンHD<2503>もしっかり。日経平均採用以外の銘柄ではオンワードホールディングス<8016>が一部証券会社のレポートを材料に急騰した。
セクター別では、証券・商品先物取引業、電気・ガス業、精密機器、電気機器、その他製品の下げが目立った一方、鉱業、石油・石炭製品、繊維製品の3セクターのみ上昇した。
前日の日経平均が、終値ベースで25日移動平均線を回復できなかったことも売り圧力が強まった要因と言えよう。また、本日、中国、台湾市場が休場のため、米国株安の影響を東京市場が一手に受けたことも下げ幅が拡大の要因と考える。前場は厳しい下げ相場となったが、一時150円台に突入していた為替は、ランチタイムに1ドル151円10銭台まで戻しており、円高ドル安を材料とした株売りは一巡すると想定。後場の日経平均は、下げ幅をどこまで縮小できるかに注目したい。
<AK>
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