7日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は156.00ドル高(+0.40%)の38677.36ドル、ナスダックは147.65ポイント高(+0.95%)の15756.64、S&P500は40.83ポイント高(+0.82%)の4995.06で取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)高官が年内の利下げの可能性に言及し、期待感を受けた買いに寄り付き後は上昇。最近の強いデータを受け、堅調な経済を期待した買いや、企業決算を好感した買いに相場は終日堅調に推移した。商業用不動産懸念にジャンク級に格下げされた地銀のニューヨーク・コミュニティ・バンコープの回復に連れ投資家心理も改善し、終盤にかけて上げ幅を拡大しダウは過去最高値を更新し終了。
米国株式市場の上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。英アームの好決算が影響してソフトバンクG<9984>が大幅高となり、日経平均を押し上げる格好に。11時過ぎには、日本銀行の内田副総裁が「マイナス金利解除でも緩和維持」と発言したことから225先物にまとまった買いが入り、日経平均は上げ幅を拡大。日経平均寄与度の大きい銘柄に買いが集中し、プライム市場の7割近くの銘柄が下落する一方、日経平均は36700円台まで上昇する歪な地合いとなった。
日経平均採用銘柄では、決算が材料視されて協和キリン<4151>が大幅高となっているほか、アドバンテスト<6857>、スクリーンHD<7735>、東エレク<8035>の半導体関連も上昇。また、9時ちょうどに決算を発表したルネサスエレクトロニクス<6723>
も買われた。このほか、NTTデータ<9613>、テルモ<4543>、太陽誘電<6976>、トヨタ自<7203>が上昇。
一方、ディー・エヌ・エー<2432>、三井金<5706>、スズキ<7269>、カシオ<6952>、花王<4452>、AGC<5201>は決算発表を受けて売り優勢となったほか、日銀副総裁の発言がネガティブ材料となり、みずほ<8411>、三井住友<8316>など銀行株がさえない。
セクターでは、輸送用機器、その他金融業、その他製品、電気機器、精密機器などが上昇した一方、電気・ガス業、繊維製品、陸運業、銀行業、海運業などが下落した。
ランチタイムのアジア株式市場では、上海総合指数が上昇する一方、香港ハンセン指数は下落とまちまち。後場は中国株と為替をにらみつつ、日経平均が終値ベースの直近高値(1月22日の36546.95円)をクリアできるかが注目だ。一方、決算発表はピークを迎えており、後場も決算発表銘柄を中心に活発な売買が入る公算は大きい。後場動きそうな決算銘柄として、12時台の東レ<3402>、13時台の清水建設<1803>、高砂熱<1969>、東洋紡<3101>、クラボウ<3106>、新日電工<5563>、SUBARU<7270>、高島<8007>、阪和興<8078>、小田急<9007>、14時台の安藤ハザマ<1719>、大成建設<1801>、イチケン<1847>、明治HD<2269>、藤倉化<4620>、日農薬<4997>、メタルアート<5644>、NTT<9432>あたりを注目したい。
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