同研究テーマは、東京大学大学院医学系研究科先端循環器医科学講座小室一成特任教授が日本医療研究開発機構(AMED)から採択された2023年度ゲノム研究を創薬等出口に繋げる研究開発プログラムの研究開発課題「心不全シングルセルゲノミクス創薬」として実施される。
心疾患は日本人の死因の約15%で、心不全はそのうちの42%を占めている。高齢化の進展に伴い増加傾向にある。小室一成教授らは、循環器疾患のゲノム解析研究を進め、病態解明及び創薬研究について重要な成果を見出してきた。
同社は、独自のワクチン(抗体誘導ペプチド)技術を用いた医薬品開発の知見にもとづき、心不全ワクチンの研究テーマに研究開発分担者として参加する。心不全患者の組織微小環境(細胞間相互作用)に着目し、心不全患者の心臓内皮細胞で分泌されて心筋細胞の代謝環境に作用する分子IGFBP7を標的とする心不全ワクチンについて、非臨床試験及び臨床試験に向けた応用展開を担当する。IGFBP7は、SASP(細胞老化関連分泌現象)因子である細胞老化を促進する効果があると報告されており、抗老化としての創薬ターゲット分子として注目されている。
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