■株式見通し:本日はアドバンテスト<6857>の決算評価の動きに市場の関心が集まる
■日産自、22/3上方修正 営業利益1500億円←トントン、コンセンサス上回る
■前場の注目材料:H2Oリテイル、950億円投資の新中計、百貨店再編・DX推進
■本日はアドバンテスト<6857>の決算評価の動きに市場の関心が集まる
29日の日本株市場はハイテク主導の底堅い値動きが見込まれる。28日の米国市場ではNYダウが127ドル安だった。疾病管理予防センター(CDC)による室内でのマスク着用に関するガイダンス変更を受け新型コロナ・デルタ株流行への警戒感が再燃した。連邦公開市場委員会(FOMC)の声明やパウエル議長の会見で、FRBの金融緩和を辛抱強く維持する姿勢が再表明されるも影響は限られた。一方で、ハイテク株への物色からナスダックは反発している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比260円高の27790円。円相場は1ドル109円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から買い先行で始まりそうだ。米国ではAMDが7%を超える上昇でSOX指数をけん引。4-6月期決算は市場の予想を上回る増収増益。データセンター向け需要の強さを織り込み21年12月期通期の売上高見通しを引き上げている。モノリシックパワー、IPGフォトニクス、CMCマテリアルズ、オンセミコン、ツー・シックス、ブルックスオートメーションなどが買われており、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>への波及が期待されそうだ。
日経平均は昨日の下落で一時27500円を割り込んでいるが、27500円辺りが心理的な支持線として意識されることにより、27500円~28000円辺りでのレンジを想定。ハンセン指数などの動向次第ではレンジ上限を試す可能性も意識しておきたいところ。もっとも、決算発表が本格化するなか、決算を手掛りとした個別対応になりそうだ。インデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況ではあるものの、好決算を評価する動きは見られており、指数の調整ほどセンチメントは悪化していない。
そのうえでも、本日はアドバンテストの決算評価の動きに市場の関心が集まることになりそうだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の底堅さが見られてくるようであれば、相対的に弱い値動きを見せている日経平均型のインデックス買いにも繋がりそうである。一方で、マザーズ指数は前日の大幅下落によって需給状況は悪化。短期的なリバウンドを想定しつつも、需給状況が良好な銘柄に絞られよう。
■日産自、22/3上方修正 営業利益1500億円←トントン、コンセンサス上回る
日産自<7201>は2022年3月期業績予想の修正を発表。売上高は9兆1000億円から9兆7500億円、営業利益をトントンから1500億円に上方修正した。コンセンサス(835億円程度)を上回る。年間の想定レートを1ドル105.0円、1ユーロ120.8円から、第2四半期以降の想定レートを1ドル108.0円、1ユーロ128.0円に変更。米国を中心とした良好な市場環境にも支えられ、当初の予想より収益性の改善が進んでいる。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(14762.58、+102.01)
・シカゴ日経先物は上昇(27790、大阪比+260)
・1ドル109円90-00銭
・SOX指数は上昇(3272.45、+56.48)
・VIX指数は低下(18.31、-1.05)
・米原油先物は上昇(72.39、+0.74)
・海外コロナワクチン接種の進展
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・H2Oリテイル<8242>950億円投資の新中計、百貨店再編・DX推進
・日鍛バルブ<6493>中・米で底面鏡面化エンジンバルブを生産
・住友ゴム<5110>空気漏れ防止技術を実用化、独に新タイヤ
・日産自<7201>米に新型「フロンティア」、協働ロボ導入、現地生産開始
・NTN<6472>アプリで軸受異常診断、ネット接続不要・データ流出防止
・住友重<6302>千葉の新棟完成を正式発表、射出成形機を増産
・メルカリ<4385>「出店」支援、事業者向けに基盤、スマホで簡単開設
・凸版印<7911>米社を買収、欧米で包装パッケージ一貫供給
・CTC<4739>材料開発にAI、素材候補、数秒で物性予測
・コーセー<4922>浜松ホトと日焼け止めの塗布状態可視化、効果検証・処方開発
・エーザイ<4523>米で子宮体がん適応承認、レンビマとキイトルーダ併用療法
・日本製鉄<5401>東邦チタのプロ参画、チタンを省エネ・低コスト製造
☆前場のイベントスケジュール
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