CLT事業の受託検査数は4-5月に大幅減となったが、6-7月はほぼ2020年3月期並みの水準に回復してきている。しかしながら、8月以降は不透明感が残る。また、2021年3月期第1四半期におけるテスト数は前年同期比で16.5%減となったが、単価の高い遺伝子検査やPCR検査が増えたことからCLT事業の売上高は前年同期比8.6%減にとどまっている。COVID-19関連のPCR検査受託状況は月を追うごとに検査数量が増加しており、直近では3,500~4,000件/日、同社の検査キャパシティの増加としては、8月末までに7,000件/日、10月には10,000件/日まで増やす予定である。
通期業績の予想について、同社は予想することが困難として未定としているが、COVID-19による通期売上高への影響として、CLT事業については、患者受診抑制による検査数の減少により50億円以上の減少を想定している。一方で、確定的な状況ではないが、空港検疫所における検査で20億円以下~50億円以上、PCR検査受託数の増加で50億円以上の業績貢献を見込むとしている。IVD事業では、検査需要の減少影響として試薬売上減が20億円程度、OEM・原材料需要減が20~50億円程度としている。一方で、迅速抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」が国内で20~50億円程度(海外は見込まず)、高感度抗原検査「ルミパルス SARS-CoV-2 Ag」を最大で50億円(海外は見込まず)程度の業績貢献を見込んでいる。
(執筆:フィスコアナリスト)
<EY>
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