東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1200を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、銀行、保険、陸運、繊維製品、小売など23業種が上昇。一方、海運、非鉄金属、機械、ゴム製品、精密機器など10業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、中外薬<4519>、ファーストリテ<9983>、テルモ<4543>、KDDI<9433>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、TDK<6762>、レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>が軟調だった。
日経平均は39000円接近で上値を抑えられる格好となり、その後下落に転じた。ただし、引けにかけて下落幅を縮めており、75日線を上回って終えた。市場参加者が限られるなかで同線を挟んでのこう着であり、短期的な売買が中心だったとみられる。東証プライムの売買高は連日で14億株台にとどまっており、祝日明け後の米国市場の動向のほか、海外勢のフローが膨らむかが注目されそうだ。引き続き75日線水準での底堅さがみられるようだと、押し目待ち狙いの買い方は、エントリーポイントを引き上げてくる可能性はあるだろう。一方で、東証プライムの7割超の銘柄が買われたなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱さが目立った。ハイテク株の不安定な値動きが続くようだと、日経平均は39000円近辺での上値の重さが意識されやすくなるだろう。
なお、米国では8月のISM製造業景気指数が発表される。7月から小幅な改善が想定されるものの、好不況の分岐点である50を下回る見通しだ。米景気のソフトランディング期待を後押しとなるかが注目されよう。また、日米の中銀イベント、自民党総裁選など重要イベントが目白押しで、様子見ムードの強い展開が続くことになりそうであり、流動性の大きい中小型株へのシフトも意識されそうだ。
<CS>
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