東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、鉱業、石油石炭、小売、食料品など7業種が上昇。一方、非鉄金属、金属製品、銀行、その他金融など26業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、レーザーテック<6920>、ニトリHD<9843>、アサヒ<2502>、ダイキン<6367>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、資生堂<4911>、中外薬<4519>が軟調だった。
前日の米国市場は、10年債入札の不調から長期金利が上昇したことが嫌気され、ハイテク株を中心に売られた。東京市場もこの流れを映して主力株を中心に売りが先行し、下げ幅は一時800円を超えた。一方、レーザーテック、アサヒ、ソニーGなど、決算を手掛かりとした物色が強まっていた。また、米国の景気動向に左右されにくい内需株や中東情勢の緊張から鉱業や石油株にも値を上げる銘柄が目立っていた。
日経平均は依然として、値動きの荒い展開が続いているが、本日のところはやや落ち着いてきた感がある。今回の混乱の根底には米国景気の先行き不安が拭えていないだけに、その動向が引き続き最大の関心材料となるが、キャリートレードの巻き戻しもピークは後退した可能性もあるだろう。ボラティリティの低下がみられてくるようだと、冷静に決算を手掛かりとした物色に向かわせやすいと考えられる。また、外部要因に振らされにくいところで、中小型株への値幅取りにも向かわせそうだ。
<CS>
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