光学製品事業の売上高は前年同期比6.3%増の80.74億円、セグメント利益は同0.4%減の36.34億円となった。「ノートPC・タブレット」向けは、一部米国通商政策の影響による上期実績に前倒し需要が含まれたことに加え、ノートPC向けにおいて高性能な直下型ミニLED液晶ディスプレイ向け複合拡散板「オパスキ(R)」が引き続き堅調に推移するとともに、従来型の液晶ディスプレイ向けの光拡散フィルム「オパルス(R)」については、ノートPC・タブレット向けにおいて、市場の回復による需要増に加えて既存取引先におけるシェアアップや前第4四半期から量産出荷を開始した案件により、売上が増加した。「スマートフォン」向けは、光拡散フィルム「オパルス(R)」の売上が引き続き減少したが、「モニター・他、高機能フィルム」は、モニター・車載向け「オパスキ(R)」や特殊な機能を有する新製品の売上が増加した。
機能製品事業の売上高は同4.2%減の18.39億円、セグメント利益は同22.4%減の1.11億円となった。「クリーンエネルギー資材」分野では、クリーンエネルギー車向けの同社特殊フィルム製品において、搭載される車両の生産回復に遅れが見られたことに加え、太陽電池資材の一部製品の取扱い終了等により、売上が減少した。また、「工程紙・建材」分野においては、顧客の一時的な生産トラブル等に起因する受注減少により、売上が減少した。このような状況のなか、今後の需要拡大を見据え、発泡ウレタン工程紙「A!prog-UF」については、東南アジアや北米を中心に積極的な新規顧客への提案活動を展開している。一方、「農業資材・他」分野の医療衛生向けフィルムは、需要の増加に加えて同社のシェアが向上したことにより、売上が大幅に増加した。なお、医療衛生向けフィルムについては、生産能力の増強を目的とした全自動工程の製造設備が本格稼働を開始しており、さらなる受注の獲得を目指していくとしている。
2025年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比0.8%減の209.67億円、営業利益が同26.0%減の35.08億円、経常利益が同32.7%減の35.06億円、親会社に帰属する当期純利益が同5.3%減の26.42億円とする期初計画を据え置いている。
また、同社は決算発表と同時に、建築・土木構造物の保護・延命シートを開発・製造していた「地球の絆創膏事業」からの撤退を決定したと発表。これに伴い、事業撤退損失として特別損失を2Qに計上している。 <ST>
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