■ハイテク株からバリュー株へのローテーション
■ファーストリテ、24/8上方修正 営業利益4750億円←4500億円
■前場の注目材料:リンテック、EUVペリクルのサンプル提供開始、半導体微細化に貢献
■ハイテク株からバリュー株へのローテーション
12日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。11日の米国市場は、NYダウが32ドル高、ナスダックは364ポイント安だった。6月の米消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が高まり、金利動向に敏感な不動産などが買われ、NYダウは終日堅調に推移した。一方で、半導体株への利益確定の売りが強まるなど、ナスダック指数は下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比810円安の41560円。円相場は1ドル159円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。為替市場ではCPIに合わせて介入観測が浮上するなか、一時1ドル=157円台に円高が進行した。日米金利差縮小が意識されるなかでリバランスの動きが強まり、日経225先物はナイトセッションで一時41500円まで売られる場面もみられた。過熱感が警戒されていたが、急ピッチの下落によって先物市場ではヘッジの動きが強まりそうである。
まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。これまでの急ピッチの上昇に対する反動安の範囲内であり、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。米国ではエヌビディアなど半導体株が軒並み売られたほか、アップルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、メタプラットフォームズなど大型テック株も下落しており、日経平均型の重荷になろう。一方で、バリュー株などTOPIX型には買いが入りやすいと考えられる。
また、ナスダック指数は8営業日ぶりに下落したが、中小型株で構成するラッセル2000は大幅に上昇した。東京市場においても出遅れ感の強いグロース250の動向が注目されそうである。同指数は足もとでリバウンドをみせているが、下向きで推移する75日線に上値をおさえられている。同線を突破してくるようだと、中小型株を見直す動きが強まる可能性はありそうだ。
そのほか、ファーストリテ<9983>が上方修正を発表したことから買いが期待されやすく、日経平均株価を下支えする展開が期待される。ハイテク株も売り一巡後の底堅さがみられるようだと、押し目買いの好機との見方に向かわせよう。
■ファーストリテ、24/8上方修正 営業利益4750億円←4500億円
ファーストリテ<9983>は2024年8月期業績予想の修正を発表。売上収益は3兆300億円から3兆700億円、営業利益を4500億円から4750億円に上方修正した。国内ユニクロ事業は暖冬の影響で秋冬商品が低調だったものの、例年より気温が高い傾向が続き、夏物販売は堅調。あわせて24年8月期の配当予想も上方修正した。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(42224.02、+392.03)
・NYダウは上昇(39753.75、+32.39)
・米原油先物は上昇(82.62、+0.52)
・米長期金利は低下
・米国のインフレ沈静化期待
・東証による企業価値向上の要請
・リンテック<7966>EUVペリクルのサンプル提供開始、半導体微細化に貢献
・トヨタ自<7203>北米EV充電網に出資、30年めどポート3万基設置
・セイノーHD<9076>T2など3社で、貨物トラック自動運転、高速道で実証
・三井物産<8031>UAEでLNG参画、設備投資880億円
・三菱電機<6503>ソリューションに軸足、デジタル基盤活用
・森六HD<4249>森六テクノ、加熱プレス加飾の提案強化、箔の改良で凹凸も
・マークラインズ<3901>深?に子会社設立、情報基盤事業を拡大
・栗本鉄工所<5602>橋梁型枠を簡易補修、新工法
・ファナック<6954>米に新拠点、FA販売・保守対応
・BIPROGY<8056>価格表示を自動で変更、見切り業務不要に
・キヤノン<7751>部品のリユース率9割、再生複合機新製品2種
・堺化学工業<4078>医薬品増強、原液・中間体で開発製造受託の拡大狙う
・三井不動産<8801>物流8施設新設、ロジ事業累計1.2兆円投資
・大阪ガス<9532>武雄蓄電所に出資、九州の電力系統安定化
・三菱ケミカルG<4188>OPS値上げ、21日から
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・時間未定 中・6月輸出(前年比予想:+8.0%、5月:+7.6%)
・時間未定 中・6月輸入(前年比予想:+2.5%、5月:+1.8%) <ST>
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