■決算を手掛かりとした短期物色が中心
■日本製鉄、1Q営業利益 26.6%減 2487億円
■前場の注目材料:岡部、米国工場に新棟、建設部材、インフラ需要対応
■決算を手掛かりとした短期物色が中心
7日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが150ドル安、ナスダックは50ポイント安だった。7月の米雇用統計が労働市場のひっ迫緩和を示し、金利先高観の後退に伴い買い先行で始まった。米長期金利の低下やアマゾン・ドット・コムの好決算を好感した動きも見られた。しかし、賃金の上昇が予想を上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測も完全に払しょくせず、終盤にかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比170円安の31980円。円相場は1ドル141円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物のナイトセッションは、売り一巡後に32290円まで買われる場面も見られたが、終盤にかけて軟化し、31930円と安値圏で終えていた。32000円水準では強弱感が対立しやすく、先週の大幅な調整に対する反動を期待しつつも、自律反発の域は脱せないだろう。
また、引き続き決算発表がピークを迎えていることもあり、国内外の機関投資家は積極的な売買を手控えると考えられ、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況と考えられる。また、週末は祝日となることから商いは膨らみづらいなか、米消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感などもくすぶると考えられ、決算を手掛かりとした短期的な売買が中心になりそうだ。予想を上回る決算を発表した企業などへ、短期の値幅取り狙いの資金が集中する展開を想定。
日経平均は32000円を挟んだ攻防になりそうだが、32000円を下回っての推移が継続するようだと、7月12日の安値31791円辺りを仕掛けてくる動きには注意しておく必要はありそうだ。足もとでのレンジ下限での推移であり、積極的な売り仕掛け的な動きは限られると考えられるものの、現状は売り方優位の需給状況だろう。一方で、下値の堅さが意識される局面においては、節目の32500円のほか、マド埋めとなる25日線水準の32700円辺りがターゲットになりそうだ。トレンドが出やすいのは決算通過後になりそうだが、次第に押し目買い意欲の強さが意識されてくるだろう。
■日本製鉄、1Q営業利益 26.6%減 2487億円
日本製鉄<5401>が発表した2024年3月期第1四半期業績は、売上収益が前年同期比14.6%増の2兆1997.86億円、営業利益は同26.6%減の2487億円だった。なお、2024年3月期の純利益が前期比42%減の4000億円になる見通しだと発表した。従来予想を300億円上回り、減益幅が縮小する。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(32192.75、+33.47)
・米原油先物は上昇(82.82、+1.27)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・岡部<5959>米国工場に新棟、建設部材、インフラ需要対応
・ニデック<6594>プレス機の売上高目標前倒し、来年度1000億円超
・ダイセル<4202>双日などと、水素細菌で化成品生産、技術開発に着手
・ナブテスコ<6268>航空機器好調、飛行姿勢制御で攻勢
・JUKI<6440>部品搭載スピード2倍にした表面実装機
・山善<8051>米に中規模営業所、対面サービス地域拡大
・ウエストHD<1407>パワーエックスと業務提携、蓄電所を運用
・東レ<3402>新ミリ波吸収フィルム、薄膜・軽量20デシベル超対応、25年にも量産
・北海道電力<9509>イオン北海道などと、オフサイトPPA締結、道内最大規模
・日揮HD<1963>コスモ石油など3社が、SAF大規模製造で都事業に採択
☆前場のイベントスケジュール
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