■米株安も自律反発狙いの動きに
■決算発表なし
■前場の注目材料:シャープ、空気亜鉛蓄電池を実証、今年後半から
■米株安も自律反発狙いの動きに
31日の日本株市場は、自律反発が意識されるものの、米株安や米経済指標の発表を控え、こう着感の強い相場展開になりそうだ。30日の米国市場は、NYダウが330ドル安、ナスダックは183ポイント安だった。セールスフォースの弱い決算を嫌気した売りが重荷となった。また、NY連銀のダドリー前総裁の見解を受け、一部で追加利上げを警戒した売りも強まった。1-3月期国内総生産(GDP)が予想通り下方修正されたほか、個人消費も弱く、翌日発表を控えるPCE価格指数を警戒した流れのなか、終日軟調な推移となった。シカゴ日経225先物は大阪比230円高の38230円。円相場は1ドル156円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションでは38110円で終えている。米国市場の下落影響が警戒されるものの、NYダウの押し下げた一因であるセールスフォースについては、前日の時点で織り込まれている。前日の日経平均株価は一時37617円まで下落し、ボリンジャーバンドの-2σまで一気に下げたこともあり、自律反発狙いの買いも入りやすいところであろう。
もっとも、PCE価格指数の発表を控えていることから、積極的な売買は限られると考えられる。そのため、まずは38000円水準での底固めを意識した押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。昨日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱さが目立っていたが、連日で高値を更新していたエヌビディアが下落していることもあり、自律反発の域は脱せないだろう。
ヘッジ対応からPBR1倍割れなどTOPIX型への物色に向かいやすいと考えられる。昨日のNT倍率(日経平均÷TOPIX)は13.95倍と1月9日以来の14.00倍を下回って終えた。いったんはリバランスの動きが入ってもおかしくない水準と考えられるものの、6月半ばには米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、引き続き金利動向にらみの展開のなか、NT倍率の低下傾向が意識されやすいと考えられる。
■決算発表なし
■前場の注目材料
・シカゴ日経先物は上昇(38230、大阪比+230)
・米長期金利は低下
・米国のインフレ沈静化期待
・東証による企業価値向上の要請
・シャープ<6753>空気亜鉛蓄電池を実証、今年後半から
・三菱ケミG<4188>MCソリューション、韓国を深耕、半導体装置向け部品洗浄
・NEC<6701>DX事業拡充でブランド新設、400人体制、AI活用
・三浦工業<6005>ダイキンと資本業務提携、互いに150億円出資、工場向け空調強化
・太陽誘電<6976>アルミ電解コンデンサー2割増産
・石油資源開発<1662>JERAからLNG権益取得
・ルネサス<6723>米社買収資金1兆円借り入れ
・豊田自動織機<6201>貴金属なしで電極、水素製造用
・愛知製鋼<5482>新中計、26年度営業益150億円、脱炭素・稼ぐ力強化
・アイシン<7259>安城工場移転、交通・物流など職場環境向上
・アマダ<6113>相次ぎ新製品、特別イベントで本格提案、製造業の人手不足解決
・IHI<7013>P&W向けエンジン部品出荷、「F-35」に搭載
・日立建機<6305>トラック待たずに入退場、9拠点で予約サービス導入
・加賀電子<8154>傘下のエクセルなど小型EVバス国内投入、公共向け自動運転対応
・西部ガスHD<9536>営業最適化、顧客管理統合、総合力を発揮
・東洋製罐GHD<5901>東罐興業、JALなどと紙コップの水平リサイクル成功
・GSユアサ<6674>大ガスと蓄電池の需給調整実証で連携
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 5月東京都区部消費者物価指数(生鮮食品除く)(前年比予想:+1.9%、4月:+1.6%)
・08:30 4月失業率(予想:2.6%、3月:2.6%)
・08:30 4月有効求人倍率(予想:1.28倍、3月:1.28倍)
・08:50 4月鉱工業生産速報値(前月比予想:+1.5%、3月:+4.4%)
<海外>
・10:30 中・5月製造業PMI(予想:50.5、4月:50.4)
・10:30 中・5月非製造業PMI(予想:51.5、4月:51.2) <ST>
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