また、1月NY連銀消費者調査の結果で、家計収入の伸び率予想が前月から大幅に低下し、利上げ長期化懸念が後退したことも寄与した。ナスダック総合指数は+1.48%と4日ぶり大幅反発。米株高を引き継いで日経平均は278.05円高からスタート。為替の円安進行という追い風もあったが、今晩の米1月消費者物価指数(CPI)の発表を前に様子見ムードが強い中、寄り付き直後からは失速。その後もじわじわと上げ幅を縮める展開が続いた。手掛かり材料難の中、午後は膠着感の強い展開が続いた。
大引けの日経平均は前日比175.45円高の27602.77円となった。東証プライム市場の売買高は10億1953万株、売買代金は2兆4261億円だった。セクターでは鉄鋼、食料品、金属製品が上昇率上位となった一方、サービスのみが下落となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の79%、対して値下がり銘柄は18%だった。
個別では、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ルネサス<6723>の半導体のほか、キーエンス<6861>、ファナック<6954>、SMC<6273>、HOYA<7741>、ダイキン<6367>、任天堂<794>などの値がさ株が全般堅調。日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>などの鉄鋼も高かった。
株主還元の変更と大幅増配を発表したタナベコンサル<9644>、業績・配当予想の大幅上方修正をした円谷フィールズHD<2767>、大規模な自社株買いを発表したシチズン<
7762>がそれぞれストップ高比例配分となった。今期大幅増益・増配見通しを発表したファインデックス<3649>、大幅増収・赤字縮小が確認された河西工業<7256>、業績上方修正と増配を発表したロート製薬<4527>、前期大幅増配や今期増益見通しが好感されたイトーキ<7972>、今期大幅増益見通しが評価されたサイボウズ<4776>などが急伸。前期上振れ着地・今期大幅増益見通しとなった市光工業<7244>、Appier Group<4180>も大きく上昇。
サントリーBF<2587>は減益見通しも10-12月の大幅増益から保守的との見方が強く、大きく上昇。ライオン<4912>も減益見通しながらも10-12月期の2ケタ営業増益や社長後退に伴う経営体質の変化などが評価され大幅高。東京応化工業<4186>は悪化する半導体市況の中でも好調な決算が評価されて買われた。業績・配当予想を上方修正した鹿島<1812>、前期上振れ着地・今期増益増配見通しのシークス<7613>は後場から大幅高となった。
一方、業績上方修正も主力のHRテクノロジー事業の鈍化や減益決算が嫌気されたリクルートHD<6098>、大幅な業績下方修正と減配が失望されたアルバック<6728>、ユニプレス<5949>が大きく下落。今期の大幅減益見通しが失望されたダブル・スコープ<6619>、2ケタ減益決算となったクロスマーケ<3675>は急落。業績予想を下方修正した日本製鋼所<5631>、減益決算が嫌気されたサワイGHD<4887>なども大幅に下落。10-12月期の大幅減益で業績失速感が強く意識されたオプトラン<6235>はストップ安比例配分となった。ほか、中計見直しが失望されたタツモ<6266>の下落も目立った。
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